経済

【2023年廃止】今ジュニアNISAを始めるメリット・デメリットとおすすめ世帯を解説

【2023年廃止】今ジュニアNISAを始めるメリット・デメリットとおすすめ世帯を解説

「ジュニアNISAが廃止されると聞いたけど、今始めるのはやめるべき?」
子どもの教育費準備に活用できるジュニアNISAは、2023年に廃止されます。廃止にともない、上記のような疑問を感じている方は多いでしょう。

そこで当記事では、ジュニアNISA廃止による制度の変更点から今始めるメリット・デメリットについて、わかりやすく解説します。

「廃止が決まっているジュニアNISAに今入るべきか悩んでいる」ご家庭は、参考になさってください。

■そもそもジュニアNISAとは?


ジュニアNISAとは、子どもの教育資金を投資で準備したい家庭向けの、少額投資非課税制度です。



出典:画像引用元 [金融庁ホームページ「ジュニアNISAとは」](https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/junior/overview/index.html)
関連リンク:[「2016年ジュニアNISA開始!子や孫のための資産運用の始め方」](https://fpnavi.net/content/85.html)

ジュニアNISA口座の運用管理者は両親や祖父母で、口座名義人は子どもになります。
つまり親が子どものために専用口座を開設し、口座内で投資した利益にかかる税金を非課税にできる制度が、ジュニアNISAです。


成人向けのNISAやつみたてNISAは大人1人につき、いずれか1口座しか開設できません。しかしジュニアNISAなら子ども名義の口座なので、成人向け口座と併用して開設できます。

そのため両親がすでに成人向けNISA口座を活用している世帯でも、非課税投資枠を増やせるのがジュニアNISAの大きなメリットです。

ただし現行のジュニアNISAには、18歳までは資金の払い出しができないというデメリットがあります。中学受験や高校受験の費用や大学入学前の塾代など、18歳までに生じる教育費には使えません。
こうした使い勝手の悪さもあり、成人向けNISAに比べてジュニアNISAの利用者はなかなか伸びませんでした。

その結果2020年度の税制改正では、以下のとおりジュニアNISAのみ廃止されることが決定したのです。

2020年税制改正内容

  • 成人向けNISA(一般NISA・つみたてNISA)→改正・延長措置が取られ、2023年以降も制度継続
  • ジュニアNISA→当初の予定どおり2023年で制度終了・廃止

■ジュニアNISA廃止の変更点は、払い出し制限の解除




成人向けNISAは2023年以降も継続されますが、未成年者向けのジュニアNISAは2023年で制度が終了・廃止されます。

ジュニアNISA廃止にともなうおもな変更点は、 **「18歳までの払い出し制限解除」**です。

18歳までの払い出し制限解除


▼税制改正の大網引用▼
>未成年者口座開設可能期間は延長せずに終了することとし、その終了にあわせ、令和6年1月1日以後は、課税未成年者口座及び未成年者口座内の上場株式等及び金銭の全額について源泉徴収を行わずに払い出すことができることとする。

引用・出典:「令和2年度税制改正の大綱」(財務省ホームページより)

従来のジュニアNISAは原則として、18歳になるまで資金の払い出しができませんでした。しかし2020年度の税制改正大網では、制度の廃止とあわせて18歳までの払い出し制限を撤廃することが発表されました。

つまり2024年1月1日以降は、子どもが18歳になる前でも投資した資金を払い出せるように なります。

そのため「ジュニアNISAを検討していたが、払い出し制限が気になり躊躇していた」というご家庭にとっては、廃止で逆に使い勝手が良くなる可能性が出てきました。

ただし払い出し制限解除について、税制改正大網の文言では「払い出し時の課税(源泉徴収)はない」ことしかわからず、詳細についての記載がありません。
そのため

  • 18歳までに資金を引き出すときは、全額引き出す必要があるのか
  • 一部だけ引き出せる場合、残りは非課税で保有し続けできるのか


といった細かい疑問は、今後法令成立後に確認する必要 があります。注意しておきましょう。

■今からジュニアNISAを始めるときのメリット・デメリット



廃止決定で払い出し制限が解除され、従来のデメリットがなくなったジュニアNISA。
とはいえ制度自体は2023年で終了するため、新規投資は2023年までしかできません。

デメリットがなくなったといっても、2023年までしか投資できない点はネックですよね。

そこでここでは、廃止が決定したジュニアNISAを今始めるときのメリット・デメリットをまとめました。

メリット


今からジュニアNISAを始める際のメリットは、以下3つです。

  • 18歳までの払い出し制限がないため、大学時以外の教育費にも活用できる
  • 成人向けNISAとは別枠で、世帯の非課税投資枠を増やせる
  • 2023年末まで投資した資金は、20歳になるまでは非課税で保有できる


2020年にジュニアNISAを開始すると、残り3年間で80万円×3年間=240万円分の非課税投資ができます。
またロールオーバー(継続管理勘定)制度を活用すれば、投資資金は20歳まで非課税で保有可能で、資金はいつでも引き出せます。

すでに成人向けNISAを始めていて、投資額や非課税投資期間に不足を感じているご家庭もあるでしょう。
そういうご家庭であれば成人向けNISAとジュニアNISAの併用で、より充実した非課税投資を実践できるのが、今始める最大のメリット と言えます。

デメリット


今からジュニアNISAを始める際のデメリットは、以下2つです。

  • 新規での投資は、2023年末までしか投資できない
  • 成人向けNISAでも、教育費の準備はできる


今から急いでジュニアNISAを始めても、残り3年間しか投資できません。
そのため長期でコツコツ積み立て投資をしたい方には、ジュニアNISAは不向きです。

「長期の積み立て投資で教育費を準備したい」場合は最長20年・最大800万円を非課税投資できるつみたてNISAを利用する方法も あります。
つみたてNISAは、株式などハイリスク商品への投資はできません。
しかし金融庁が厳選した低リスクの投資信託に長期投資できるため、必要時期が決まっている教育費の準備には適しています。

投資期間が短いジュニアNISAに、無理にこだわる必要はないのです。
教育費の準備をジュニアNISAにするか悩んでいる場合は、成人向けNISAも含めて最適な準備方法を考えるようにしてください。

■結論:NISA活用世帯なら、ジュニアNISAはおすすめ


2023年に廃止予定のジュニアNISA。
今始めるときの重要ポイントは、以下の5点です。

  • 成人向けNISAは1人1口座だが、成人向けNISAとジュニアNISAの併用は可能
  • ジュニアNISAで投資できるのは2023年末まで
  • 2023年末までに投資した金融商品は、20歳まで非課税で保有できる
  • 2024年から、18歳までの払い出し制限は解除される
  • 教育費の準備は、成人向けNISA(とくにつみたてNISA)でもできる

ジュニアNISAを始めるメリットが大きいのは、「すでに成人向けNISAをフル活用している世帯」です。

今ジュニアNISAを始めるか悩んでいるご家庭は、NISAの活用状況・上記重要ポイントをふまえたうえで教育費の準備を検討してください



※この記事は2020年8月時点の法律・情報にもとづき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。


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