家計

貯金を増やすためには「支出」がカギ!お金が貯まる仕組みを整えよう

貯金を増やすためには「支出」がカギ!お金が貯まる仕組みを整えよう

「お金を貯めよう」と頭ではわかっていても、欲しいモノがあれば手が伸びてしまったり、コンビニに通って無駄遣いをしてしまったりと、つい感情に引っ張られて、貯めるべきお金を使い込んでしまいがちですよね。では、お金を増やすためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。今回は、貯金を増やすための方法をステップごとに解説します。 

貯金ができない原因は?

貯金ができない原因を「意志が弱いから」や「飽きっぽい性格だから」と思っている方は多いのですが、実は、貯金に性格はほとんど関係ありません。性格が影響を与えるのは、お金を使う目的です。食事、趣味、家族との時間など、人によって「お金をかけたい」という項目は異なります。たとえ高級志向の方でも、ほかの出費を抑えればお金は自然と貯まっていきます。

つまり、お金が貯まらないのは、「いくら使うのか」という支出をコントロールできないからなのです。 

では、なぜ支出をコントロールできないのでしょうか。お金を貯められない人の特徴は、以下のように、大きく3つに分けられます。 

  • 将来的な価値を低く見積もっている
  • 毎月いくら使っていいのか把握していない
  • 意志だけで出費を抑えようとしている
 

お金が貯まる仕組みとは?

貯金ができない原因やお金を貯められない人の特徴がわかったところで、ここでは、お金を貯めるための仕組みを解説していきます。 

貯まる仕組み① 将来いくら必要か把握する

今の楽しみをすべて削ってまでお金を貯める必要はありません。しかし、将来いくら必要になるのかイメージができていないと、目先にある楽しみが必要以上に魅力的に映ってしまいがちです。「本当に買うべき?」、「今買わないといけないの?」と考えることなく、目先の利益にとらわれてしまいます。結果として、感情に任せて買う、バーゲンセールに飛びつく……といった行動につながってしまうのです。 
若くて仕事ができるうちは、それでも問題ありませんが、ほとんどの方は、老後に貯金を切り崩して生活します。「将来受け取れる年金額」と「現在の貯金額」を加味して、老後の月額生活費を決め、今から定年までにいくら必要になるのか把握しましょう。

貯まる仕組み② 予算を決める

将来の見通しを立て、月ごとに予算を決めることは、お金を貯めるうえで重要です。現代は、欲を刺激するモノやサービスがあふれています。そのため、しばしば「何を買ったのか」という消費行動に無頓着になってしまいます。コンビニ・カフェ・自販機での間食、セールに惹かれて買った小物、あまり使っていないサブスク、割高のスマホ料金など、何気なくお金を使うのはとても簡単です。 
無意識に使ってしまったお金のことをすっかり忘れると、「ほとんど贅沢をしていないのに、お金が貯まらない!」という状況ができあがります。何に使ったのか思い出せない、使途不明金が家計を圧迫しないよう、月ごとの予算を決めておきましょう。 


貯まる仕組み③ 自動積立で貯める

支出がコントロールできない人は、意志だけで出費を抑えようとすることがあります。一方で、「欲しいものを我慢している」という状況が重なるのは、精神的によくありません。ストレスが溜まり、自分にたくさんのご褒美をあげなくては気が済まなくなるでしょう。貯金のストレスを解消するために無駄な買い物が増えるのでは、本末転倒です。銀行預金で自動積立をする、毎月掛金を払うつみたてNISAやiDeCoを使うなど、意志の力を使わなくても自動的に貯まる仕組みを整えましょう。 
以下では、お金を貯める具体的な方法をステップごとに解説します。 

ステップ1.支出をコントロールする

お金を貯めるには、「収入を増やす」か「支出を減らす」の2パターンしかありません。収入を増やすのは、会社や上司に裁量権があったり、時間がかかり過ぎたりと、自分でコントロールしにくい方法です。しかし、「支出を減らす」は、すぐに取り掛かることができます。 

大きい費用から見直す

食費・水道光熱費といった小さな費用は、金額が小さいので、節約効果も微々たるものです。支出を見直す際には、金額の大きい項目から優先的に見直しましょう。保険・住居・車などは生活費の中でも特に割合が大きく、家計を圧迫している項目です。費用の割合が高く、定期的に支払っている費用から見直すことで、大きな節約効果が得られます。 

家計を圧迫しがちな「保険料」は、定期的に見直すことが必要です。保険は、生活破綻を防ぐための手段として最適です。しかし、日本は国民皆保険と呼ばれ、20歳以上であれば全員が「社会保険(公的保険)」に入っています。社会保険に加入していると、失業時には失業給付、働き手が亡くなった場合には遺族年金、ケガ・病気で今まで通りの仕事ができなくなった場合は障害年金が支給されます。また、高額療養費制度によって、一定額以上の医療費は払い戻しがあります。 

もちろん、社会保険でカバーできない保障もあります。しかし、ある程度の損失は貯金や社会保険で賄い、自己資金ではとてもカバーできなさそうな状況に備えるのが「民間保険」の基本的な使い方です。有事の際、どれくらいの保険金があれば生活が破綻しないのかを見極め、貯金や社会保険でカバーできない分を保険で賄うという考えを持って、保険の見直しを行いましょう。 

そうはいっても、保険会社も保障内容も多岐に渡り、今の家計にぴったりな保険を見つけ出すのは大変です。何から手を付けたらいいのかわからないという方は、プロに相談してみるというのも1つの手段でしょう。「FPナビ」では、貯蓄計画のほか、保険の見直しの相談にも対応しています。こちらの「保険のお悩み相談」から、ぜひお気軽にご相談ください。 


ステップ2.上手にお金を使う

支出を減らしても、予算の範囲内で上手にお金を使う方法を知っていれば、生活の満足度は高くなります。支出は、一般的に消費・浪費・投資の3つに分けられます。 

<支出の種類と概要・具体例>

支出の種類概要具体例
消費生活必需品を買うための出費食事、住居費、水道光熱費など
浪費必要以上の出費使っていないサブスク代金、高すぎる化粧品、過剰な自分へのご褒美、ギャンブルなど
投資将来のための出費勉強代、貯蓄(投資)など

お金の使い方として避けるべきなのは、予算や目的を考えずに使ってしまうことです。この中では、「浪費」がいかにも無駄な出費に見えるかもしれませんが、浪費は人生を楽しむ余暇や娯楽のために必要不可欠。ただし、お金の使い方を意識し、コントロールする必要があります。大切なのは何でも切り詰めることではなく、出すときには出す、出さないときには出さないというメリハリです。  
たとえば、下記のように「何にお金を使いたいか」を考えたうえで、支出を意識してみましょう。 

<お金の使い道と具体例>

お金の使い道具体例
他人のために使う・家族・親戚や友人へのプレゼント代
・寄付(社会貢献)
お気に入りの製品・サービスに使う・お気に入りのモノを買う
・価値観の合う製品・サービスを買う
・リフレッシュのために使う
自己投資する・勉強代(書籍・スクール代など)
・健康を維持するための費用(ジム費用・運動器具費用など)
時間を買う・ドラム式洗濯機・食洗器・ロボット掃除機の導入費用
・家事代行サービスの利用費用

ステップ3.お金を増やす

支出をコントロールし、お金の使い方をマスターしたら、いよいよ「増やす」ことにもチャレンジしてみましょう。中には、「投資は不安」という方もいるかもしれません。しかし、人はいずれ働けなくなり、貯金を崩しながら生活することを余儀なくされます。その時に備えて資産を増やすことも検討してみましょう。 

投資とは?

利益が出ると見込んでお金を投じることを「投資」といい、代表的な投資として、株式や投資信託の購入があります。投資は、中長期的な目線でお金を増やすための行動といえます。株式や投資信託を購入する理由は、中長期的な目線で見ることにより、運用益が出て、資産が増えるとされるからです。 
日常生活に必要なお金は、すぐに引き出して使わなくてはいけないので、「貯金」という形で持っておく必要があります。しかし、教育資金や老後資金は、今すぐに引き出す必要がありません。株式や投資信託を購入し、時間をかけて少しずつ増やしていくと、預貯金として貯めるよりも利益を得られる可能性があります。投資は、数十年単位でお金を備える方法として向いているのです。 

「分散」するとリスクが小さくなる

投資には「リスク」があります。リスクとひとくちにいっても、たとえば「株価変動リスク」や「金融変動リスク」など、さまざまな種類があります。株価・金利が下がることはもちろん、逆に株価・金利が上がって得をすることも「リスク」と呼ばれます。投資で使われるリスクという言葉は、「損失」という意味ではなく、あくまでも「可能性」を示す言葉に過ぎません。ただし、リスクが大きいと、それだけ損失が大きくなるという可能性を抱えているのも確かです。 

このようなリスクを減らす方法として、「分散投資」があります。「銘柄」や「地域」などを分けて買うことで、たとえ片方で値下がりが起きたとしても、もう片方で損失をカバーできるのです。例として、地域を分散できる「インデックス投資」、銘柄を分散できる「ETF(上場投資信託)」といった方法があります。また、投資する時間(時期)をずらす「時間(時期)分散」という考え方もあります。株価は時間で変動するので、一度に買うよりも、少しずつ買ったほうが損失リスクを抑えられることがあります。そのため、投資では一度に購入するのではなく、毎月コツコツ買い付けるのが基本です。 

投資の方法

コツコツ買い付ける投資の方法には、「NISA/つみたてNISA」「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」があります。NISAとは、少額投資非課税制度のこと。一定額までの投資で得た運用益にかかる税金が免除される制度です。たとえば、1万円の運用益が出たとき、一般口座で運用している場合は、約20%が税金で引かれ、8,000円程しか手元に入りません。一方、NISA口座で運用すると、税金が引かれることなく運用益の1万円が手元に残ります。 

つみたてNISAは運用期間20年、年間40万円まで非課税になり、積立方式で購入する仕組みです。対象商品も、金融庁が認めた商品しか買えません。言い換えれば、金融庁が「長期」「積立」「分散」に適している、と判断した金融商品の中から購入できるメリットがあります。金融庁が認めているとはいえ、元本保証がない商品に変わりはありませんが、投資初心者にはつみたてNISAを用いた投資が向いています。 

iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)とは、任意で加入できる私的年金制度です。60歳を迎えるまで自分で掛金を払い、自分で選んだ定期預金・投資信託・保険商品などを運用し、資産形成を行います。iDeCoは原則60歳になるまで引き出せないので、老後資金の形成に向いています。一方、NISAやつみたてNISAは、いつでも引き出せる自由度があります。 

NISA・つみたてNISA・iDeCoの違い

NISA(一般NISA)つみたてNISAiDeCo(個人型確定拠出年金)
運用期間5年間(最長10年間)最長20年間60歳になるまで
税制優遇運用益が非課税・運用益が非課税
・掛金にあわせて所得税・住民税が軽減される
・受取時に大きな控除がある
投資額の上限120万円/年
累計600万円まで
40万円/年
累計800万円まで
14.4~81.6万円/年
(加入者によって異なる)
投資対象商品国内・海外の上場株式・投資信託金融庁に認可された投資信託・ETF(上場投資信託)定期預金・保険商品・投資信託
投資方法好きなタイミングで投資可能毎月積み立て
ほかの投資との併用つみたてNISAとの併用は不可能一般NISAとの併用は不可能NISA・つみたてNISAとの併用可能
資産の引き出しいつでも引き出せる原則として60~70歳になるまで

無理に投資に手を出す必要はない

投資はお金を「増やす」うえで重要な手段です。しかし、投資は元本保証がされていません。もし暴落すれば、資産がマイナスになってしまうことも十分に考えられます。投資をして必ずプラスになるのなら、お金の心配などしない世の中になっているでしょう。未来は誰にも予測できないので、無理をして投資に手を出す必要はありません。まずは余剰金で、コストの安いインデックス投資を選び、少額だけで試してみるといいでしょう。「やっぱり無理だ」と思ったら、やめてもよいのです。 


まずは支出をコントロールしよう

「貯金する力」とは、収支のバランスをコントロールする力のことです。収支のコントロールができないと、どれだけ稼いでも貯蓄はできません。貯金ができない理由は、性格ではなく、環境と行動によります。大切なのは、収入のうちどれくらいを貯金しておくべきかを知り、行動に移すことです。まずは、自分がいくら貯めなければならないのか、現在地を把握しましょう。  

将来必要になる金額から、月々の予算を設定し、節約しているという感覚を感じないような生活が理想です。我慢していると感じる生活は、ストレスが溜まってしまい、かえってお金を使う理由になりかねません。意識しなくても、勝手に貯まっていく、「いつのまにか貯金」の仕組みづくりが肝となります。給料から差し引いて貯金をする財形、自動積立、iDeCoなどを使って、無意識にお金が貯まる仕組みを整えましょう。 

節約しすぎると今の生活がつらくなり、使いすぎると今後の生活が成り立たなくなってしまいます。自分の価値観に基づいて「将来いくら必要か」「何にお金をかけるか」を決め、バランスを取ることが大切です。 

どこから手を付けてよいかわからないという方は、家計管理のプロであるファイナンシャル・プランナー(FP)に相談することで、家計改善の第一歩を踏み出せるかもしれません。「FPナビ」では、お金のプロであるファイナンシャル・プランナーへ無料相談できるサービスを行っています。家計の見直しや貯蓄計画といったファイナンシャル・プランニングのことなら、こちらの「家計のお悩みはFPにご相談ください」より、お気軽にFPナビへお任せください。 


share
  • twitter
  • facebook
  • line

ファイナンシャル・プランナーが
あなたの家計を診断します

ファイナンシャル・プランナーは、現在の家計の状況・これからの予定(ライフプラン)をお聞きしたうえで、「お金のプロ」として、今後のライフプランを実現するための家計のやりくりや貯蓄方法を提案します。

相談相談