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コロナショックで積み立て中の投資信託は解約すべき?暴落時の適切な対処法

コロナショックで積み立て中の投資信託は解約すべき?暴落時の適切な対処法

「コロナショックによる株価大暴落により、積み立て中の投資信託を解約すべきか悩んでいる」という方、多いのではないでしょうか。


とくにつみたてNISAやiDeCoで初めて投資信託に触れた方は、暴落の経験自体がないので戸惑いが大きいですよね。
これ以上含み損が大きくなる前に解約してしまいたい
そう思うのも無理はありません。

しかし結論から言うと、株価暴落時に積み立て中の投資信託を解約するのは得策ではありません
暴落中も、今までどおりのペースで積み立て続けることをおすすめします。
現に筆者も保有中の投資信託で含み損を抱えていますが、解約は一切せずに積み立てを続けています。

当記事ではコロナショック渦中の今こそ知っておきたい、長期積み立て投資の基本と暴落時の適切な対処法について解説していきます。

投資信託の解約で悩んでいる方は、参考になさってください。

■長期投資に暴落は付き物


コロナショックにより、「投資信託を始めて数年なのに、こんなにすぐ暴落するなんて」と思っている方もいるでしょう。
しかし投資信託での長期積み立て投資において、相場の暴落は付き物です。
むしろ筆者は、投資を始めて数年の方が今暴落を経験できているのは、とても良いタイミングだと考えています。

ここ数年世界の株式市場は好調で、イギリスの欧州連合離脱や米中貿易摩擦も、相場の暴落を引き起こすことはありませんでした。
そのためつみたてNISAやiDeCoで初めて投資信託に触れ、ずっと運用成績が好調だったという方は多いと思います。

しかし相場というものは好調なときもあれば、今回のコロナショックのように絶不調なときもあるのが普通です。

好調な相場に慣れると、それが当たり前のように感じてしまうのが人間ですよね。

このタイミングで暴落を初めて経験した方は、「長期投資では良いときも悪いときもある」「積み立てしているからと言って、リスクがないわけではない」ということに改めて気付けたのではないでしょうか。

コロナショックによる暴落は、好調だった相場に慣れていた方が今一度冷静になり、投資の基本を振り返るチャンスなのです。 


■投資信託での長期積み立て投資は暴落時でも解約せず長期保有が原則


コロナショックのような暴落時でも、投資信託は解約せずに長期保有を続けることをおすすめします。

何故なら投資信託とは、元々長期的な視点で資産を形成していく金融商品だからです。

とくに非課税期間が長いつみたてNISAや資金の引き出し制限があるiDeCoをしている方の場合、元々「長期の積み立て」を前提に投資していたはずですよね。

長期の積み立て投資の原則は、資産の分散・時間の分散・長期保有です。


大切なポイントなので、改めてくわしくお伝えしていきましょう。

長期の積み立て投資の3原則


先述のとおり長期の積み立て投資では、以下の3原則が基本であり、重要ポイントになってきます。

  • 資産の分散株式や債券など値動きが異なる資産に分散投資することで、リスクを抑える
  • 時間の分散一度に投資するのではなく、コツコツ積み立て投資することで投資機会を分散させ、購入価格を抑える
  • 長期保有長期保有によって、相場の一時的な変動に影響を受けにくくなる

まず株式など複数の資産を内包したファンドをコツコツ積み立て、資産と時間を分散させます。さらに長期保有によって一時的な相場変動に影響されず、市場全体のゆるやかな成長を利益にできるのが、投資信託の長期積立投資なのです。

こうやって基本を振り返ると、今回の暴落はあくまで「相場の一時的な変動」であることに気付くはずです。

そのため積み立て中の投資信託に含み損が出ていても、解約せずに長期保有を続けることこそ、暴落を回避する一番の方法と言えます。


なお投資信託の積み立て自体も、今までと同じ金額・同じタイミングで淡々と続けていくと、より時間分散効果が働きますよ。

含み損が気になるなら、相場から離れることも大切

長期保有が大切とわかってはいても、せっかく積み立ててきた投資信託に含み損が出てしまうと、動揺してしまうのが人間ですよね。
どうしても含み損が気になる方はあえて相場から離れて、毎日の評価損益・株価チェックをやめてしまいましょう。

本来投資信託とは、他力本願な投資です。
運用会社に運用を任せ、相場の流れに身をゆだねて市場の長期的な成長を利益にする投資なのですから、あなた自身が毎日相場をチェックしたところでできることはありませんよね


繰り返しますが相場に暴落は付き物です。
もちろんコロナショックは過去に経験がない感染症で、誰しも収束が見えない不安はあるでしょう。

それでも過去、どんな暴落があっても永遠に相場が下がり続けたという例はありません。
2008年のリーマンショック時も数年で相場は回復しました。

そもそも投資とは、成長するモノや企業などにお金をかけて利益を得る行為です。


長期の積み立て投資の根幹にも、「相場は一時的に上下変動を繰り返しながらも、緩やかに上昇していく」という経済成長に対する期待があるのではないでしょうか。



結局、長期の積み立て投資家は暴落時も慌てず、相場の回復に期待して投資を続けるしかないのです。

今右往左往してもどうしようもないのですから、含み損が気になる方はあえて相場から離れ、長期投資の基本や意義を振り返る時間にしましょう。 

 

■投資商品(ファンド)の見直しをしよう


これまで、コロナショックでも投資信託の解約はせず、冷静に長期保有に徹することが大切だとお伝えしてきました。

とはいえ「何かできることはないか?」「自分の投資商品はこれで良いの?」と次々に出てくる不安を抑えられない、という方もいらっしゃるでしょう。
そんな方におすすめしたいのは、積み立て投資中の商品(ファンド)の見直しです。

投資商品(ファンド)の見直しチェックポイント



投資信託で長期積み立て中の方も、投資商品(ファンド)については定期的な見直しが必要です。

ここではファンドを見直しする際のチェックポイントを以下にまとめましたので、参考になさってください。

<チェックポイント>

①ファンドの運用資産に偏りはないかテーマ型投信や特定の企業に絞って集中投資しているアクティブファンドの場合、それ単体では運用資産に偏りが出てしまうので気をつけてください。偏りが気になる場合は、国内外の値動きが異なる資産(株・債券・REITなど)に分散投資できるバランスファンドがおすすめです

②投資商品(ファンド)の運用コストは適切か長期積み立てにおいて、投資商品の運用コストはトータルリターンに大きな影響を及ぼします。自身が運用している投資商品のコストは適切か、同じような資産構成・運用成績でより低コストのファンドはないかも、随時確認しておきましょう。なお筆者が推奨している適切な運用コスト(信託報酬)のラインは、・インデックスファンドなら年0.5%(税抜)以下・アクティブファンドなら年1.0%(税抜)以下です。

③純資産総額の推移はどうなっているか投資信託の運用は、不特定多数の投資家が資金を出しあうことで成り立っています。潤沢な運用資産があれば運用効率は上がりますし、純資産総額が右肩上がりで増加しているファンドは、それだけ多くの投資家が支持している証と言えます。

純資産総額を見るときに大切なポイントは、「一時的な増減ではなく、長期的に右肩上がりで推移しているかどうか」です。2020年3月時点の純資産総額は、コロナショックによって減少しているファンドが多いでしょう。しかしコロナショック以前から右肩下がりで純資産総額が減り続けている場合は要注意です。純資産総額が減りすぎると強制的にファンドが繰上償還され、運用自体が終わってしまう可能性があるので気をつけてください。


純資産総額を見るときに大切なポイントは、「一時的な増減ではなく、長期的に右肩上がりで推移しているかどうか」です。
2020年3月時点の純資産総額は、コロナショックによって減少しているファンドが多いでしょう。しかしコロナショック以前から右肩下がりで純資産総額が減り続けている場合は要注意です。純資産総額が減りすぎると強制的にファンドが繰上償還され、運用自体が終わってしまう可能性があるので気をつけてください。

■まとめ


コロナショックによる暴落時でも、NISAやiDeCoで積み立て中の投資信託は解約せず、今までどおりの投資を継続することをおすすめします。
含み損を抱え、つい相場チェックをして一喜一憂してしまう方もいるでしょう。
しかし相場に暴落は付き物で、長い目で見ればこの暴落も「一時的な相場の変動」と思えるときがくるはずです。

今は資産の分散・時間の分散・長期保有という長期積み立て投資の3原則を思い出し、冷静に状況を俯瞰する時期です。
相場から離れたり、投資商品(ファンド)の見直しをしたりして、この状況をうまくチャンスに変えていきましょう。


※この記事は2020年5月時点の法律・情報にもとづき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。

執筆者

服部 椿

服部 椿

プロフィール:FP分野専門のフリーランスライター。
子育て中のママFPとして、子育て世帯に役立つ家計や投資、お金に関する情報を発信中。
保有資格:2級FP技能士

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