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個人型DCの対象拡大!DCかNISA、結局どちらがお得なの?

個人型DCの対象拡大!DCかNISA、結局どちらがお得なの?

先日、「iDeco(イデコ)」と愛称が決まった個人型 DC(確定拠出年金)は、高い節税効果のある私的年金ですが、加入対象が制限されていることもあり、今まで広く知られてはいませんでした。しかし、2017 年 1 月から、自営業の人だけでなく、会社員や公務員、主婦など、ほぼすべての人が加入できるようになったことで個人型 DC の注目度がにわかに高まっています。

税優遇のある投資制度といえば、2014 年に始まった「NISA(少額投資非課税制度)」を思い出す人も多いはず。そこで今回は、話題の個人型 DC の内容と、NISA との違いについてご紹介します。

■ そもそも、個人型 DC(確定拠出年金)とは?



年金制度には基礎年金(国民年金)や厚生年金といった公的年金制度のほかに、自営業の人が自主的に加入する国民年金基金や、企業が運営する確定給付企業年金といった私的年金制度があります。確定拠出年金とは、個人や企業が掛金を積み立てる私的年金制度の 1 つで、アメリカの年金制度をモデルに 2001 年に誕生しました。(通称:「日本版 401k」)

公的年金制度など従来の年金制度は、加入者が支払った掛金を国や企業が管理・運用し、給付開始年齢になった加入者に給付していく仕組みとなっています。

しかし確定拠出年金では、掛金を年金事務所が運用するのではなく、加入者が管理・運用者となり資産を自ら運用します。自分専用の口座が用意され、そこへ積み立てた掛金を、用意された運用商品の中から好きなものを選んで自由に運用することができます。もちろん将来の年金受取額は、掛金の金額と自分で運用した成績によって決まるため、運用はあくまで自己責任ということになります。立場によって異なりますが、年間の積み立て限度額が決められており、原則として 60 歳までは掛金を引き出すことはできません。

確定拠出年金には企業型と個人型があり、掛金を拠出するのが企業か個人かという違いがあります。企業型 DC にはその企業が認めない限り加入できません。一方個人型 DC は、自営業の人や企業型 DC のない企業に勤める会社員しか加入できませんでしたが、**2017 年 1 月より、企業型 DC がある会社員や公務員、夫が会社員の主婦など、すべての現役世代で加入できるようになりました。**

■ 節税効果抜群!個人型 DC のメリットとは

個人型 DC の最大のメリットは、節税効果の大きさにあります。同じく税優遇のある投資制度として NISA(少額投資非課税制度)がありますが、個人型 DC と NISA では大きく異なるところがあります。

個人型DC(iDeco) 少額投資非課税制度(NISA)
対象となる商品 預金、保険、投資信託など

※元本確保型商品あり

※運営管理機関により取り扱い商品は異なる

 

投資信託、ETF、J-REIT、株式など

※元本確保商品は無い

※口座開設金融機関により取り扱い商品は異なる

 

年間投資額の上限 自営業、会社員など立場により異なる(最大81万6千円) 120万円までが非課税
累積投資額の上限 上限なし 最大600万円
税優遇措置 投資時:掛金が全額所得控除

運用時:運用益が非課税

受取時:税優遇措置あり

運用時:運用益が非課税
金融商品の預け替え/リバランス できる 難しい
売買 売買は自由 売却した枠は再利用できない
引き出し 原則、60歳以降 原則、自由


掛金は全額所得控除
毎月の掛金はすべて所得控除の対象となります。つまり、年間の掛金は全額所得から減らすことができ、その分の所得税や住民税を減らすことができます。節税して浮いた分のお金は確定申告や年末調整で対応することで戻ってきます。年収が大きい人や掛金を多くしている人ほど戻ってくるお金は大きく、保険会社が提供する個人年金保険などと比較しても高い節税効果が期待できます。

NISA には、掛金に対する所得控除はありません。

運用期間中の売却益や分配金は非課税
一般的に、定期預金の金利や投資信託の分配金によって生じた運用益には、およそ 20%の税金が発生します。しかし個人型 DC で運用を行った場合、発生した運用益はすべて非課税となります。NISA も同じく運用益は非課税となっていますが、非課税枠は年間 120 万円となっており、期間も 5 年間と定められています。

年金受給時も税制優遇
個人型 DC の掛金は原則として 60 歳以降に老齢給付金として引き出すことになりますが、引き出し時には年金として引き出すか、一時金として引き出すかを選択します。その際にも公的年金等控除や退職所得控除といった税制上の優遇措置を受けることができます。この措置も、NISA には無い魅力です。

■ 個人型 DC は老後資産形成、NISA は住宅・教育資金の運用に。目的によって使い分けよう



―税制上の優遇点・長期の資産形成なら個人型 DC!-

税制上の優遇措置に関しては、個人型 DC の方がメリットが多いといえますが、NISA と比較した際のデメリットとしては「原則として 60 歳までは解約不可」という点でしょう。しかし、老後の資産を節税しながら長期で資産形成ができるという利点を思えば、引き出せないことこそがある意味メリットになるともいえます。

NISA にしても、個人型 DC にしても「用意された運用商品の選択肢の中から、自分で運用商品を選択し、運用・投資した結果は自己責任であり、掛金より受け取る金額が少なくなるリスクがある」という点は共通しています。

しかし、個人型 DC には元本確保型商品も選択肢に含まれているため元本保証商品やリスクの少ない運用を行えば堅実な運用を行うことができます。NISA は途中で引き出せるため住宅資金や教育資金といった資金作りに適しているといえますが、60 歳まで確実に積み立てられる個人型 DC は、老後資金を積み立てるために最適といえます。公的年金の給付水準低下が見込まれるこの先、自分で自分を助ける個人型 DC への加入をぜひとも検討してみましょう。

※この記事は 2016 年 11 月時点の法律・情報にもとづき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。

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