子どもが自立したときの保険の見直し方
子どもが生まれてからというもの、子育て費用や教育資金、万一のことが起きた場合の生活費のことなど、子どものためにありとあらゆるリスクを考え、たくさんの保険に加入してきたことだと思います。
子どもが社会に出ると、今まで背負ってきたさまざまなリスクや責任から解放されることになるため、子どものために掛けてきた保険の見直しも必要になります。
子どもが自立したときの見直しポイントは、保険の目的が子どもから夫婦の老後へと変わることです。
老後というライフステージに向けて、保険を見直す方法をご案内します。
子どもが自立して保険を見直す際にチェックしておくこと
子どもが自立すると、「子どもの生活や教育資金、子育て費用を保障する保険」は不要になります。しかし、貯蓄型の保険など保障内容によってはそのまま継続した方が良いこともあります。むやみに解約せず、内容をしっかり確認してから見直すようにしましょう。
<チェックポイント>
①加入している保険の確認 生命保険の場合
∟子どもが自立すると、それまで掛けていた大きな保障額の生命保険は不要になります。掛け捨ての定期保険など、万が一の遺族保障は最低限の保険金額に減額するか、解約を検討しましょう。
一方で、終身保険など貯蓄性のある生命保険に長期間加入している場合は、加入を継続することで解約金の返戻率が高くなるケースがあります。貯蓄性のある保険は、継続加入でそのまま老後資金に充当できる可能性があるので焦って解約せず、返戻率を見て継続を検討しましょう。
②加入している保険の確認 医療保険やがん保険の場合
∟子どもが生まれたときに加入した医療保険や、がん保険。20年以上も前に加入したものであれば、たとえ終身型の保険でも内容を見直した方が良い場合があります。その内容が現在の医療事情に対応している保険なのか、保障内容を見て場合によっては切り替えを検討しましょう。なお、加入の切り替えを考える時、現在の健康状態や年齢によって加入の条件が変わってくるので注意しましょう。
③老後に必要な資金を計算
∟保障の対象が子どもから夫婦の老後に変わることで、もっとも重要なのが老後資金です。
子どもが自立した後は夫婦2人の生活が再スタートすることになます。夫婦2人で老後の生活をどう過ごしたいのか、理想の老後について話し合い、老後に必要な資金を確認しておきましょう。
子どもが自立したら備えておきたい保険とは
子どもが自立したら、夫婦の老後資金準備が必要です。
ゆとりある老後を過ごすためには、公的年金や退職金だけではなかなかやっていくことができません。
今まで子どものために多く掛けてきた保険を見直しして保険料の削減ができたら、今度は夫婦の老後のために保険を備えるようにしましょう。
<子どもが自立したら備えておきたい保険>
・介護の保障:介護保険
・病気やケガの保障(医療保障):医療保険、がん保険
・老後の資産形成として:貯蓄性のある終身保険、個人年金保険、変額保険、外貨建て保険など
※この記事は2018年7月時点の法律・情報にもとづき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。(2018年7月31日)
まとめ
子どもが自立すると、大きな達成感と共に、子どもが巣立っていく寂しさから虚脱感を感じる方もいるでしょう。でも、夫婦の生活はある意味ここからが再スタートです。
これから過ごす夫婦生活をより楽しく、豊かなものにするため、もう一度人生設計を見直しましょう。
子どもが生まれて人生設計を立ててから、もう20年以上経過しています。ここで改めて夫婦の価値観や老後に関する考えを話し合い、必要な老後資金について明らかにしておくことが重要です。次のライフステージへ向けて良いスタートを切れるよう、2度目の人生設計をしっかり立ててください。