<FP相談事例>マイホームを購入し家計改造に乗り出した40代シングル女性Cさんの保険の見直し

人生の折り返し地点で、中古マンションを購入した40代の独身女性。

 

団体信用生命保険にも加入したことから、死亡保障を小さくし、医療保障・がん保障の充実を図る見直しをします。

 

老後資金を補うため、個人年金保険への加入も検討しています。

■家族構成や現在入っている保険

まずは、相談者Cさんのご家族構成や家計・住まいの状況などと、加入している保険について整理しておきましょう。

 

<Aさんの家族構成>
本人 45歳・会社員

 

<その他DATA>
年収 450万円
住宅 持ち家(最近購入)

 

現在加入中の生命保険(保険料 月8700円)

被保険者 保険商品 保険金額 保険期間 保険料
本人 定期付終身保険 ・死亡保障1500万円(終身保険300万円+定期特約1200万円)
・医療特約 日額5000円・女性疾病特約付き・がん特約付き その他
終身(特約は80歳まで) 8700円

*保険料は目安額です

■現在の保険のお悩みや問題点

40代半ばのCさん。人生の折り返し地点で家計全体の見直しに着手。シングルですが、住宅ローンを借りてマイホームを購入しました。団体信用生命保険にも加入したので、この機会に保険の見直しをしようと考えています。

 

現在加入しているのは、若いころに付き合いで加入した定期付終身保険。10年更新型で、3年後に2度目の更新が来る予定です。そもそも1500万円の死亡保障は不要だったように思いますが、当時は早く結婚するつもりでいたため高くしてあったそうです。

 

そろそろ将来のことを考え始めたことで、生命保険も気になり始めたそうです。医療保障が80歳までしか付けられないことも知り、終身でカバーしたいと考えています。

 

さらに、老後資金の準備をしっかり行うための対策も検討中。保険料は今より上がることは了承しています。

見直し後の保険は?

十数年前に加入した定期付終身保険は、そもそも死亡保障がオーバーしていることと、医療保障が80歳で終わってしまうことなどから、見直しを行いました。

 

定期付終身保険の終身保険部分は予定利率が高いため、解約返戻金で買える小型の終身保険にする「払済」を行って残しました(いくらの終身保険になるのかは保険会社で試算してもらいます)。死亡保障に関しては、シングルのCさんの場合は、葬儀費用程度でよいことや、住宅ローンを組んで団体信用生命保険に加入したこともあって、この払済保険(終身保険190万円)のみに。

 

一方、医療保障とがん保障については、終身型の単体保険に入りました。医療保険は日額5000円、がん保険はがん診断一時金のみのシンプルな保険です。先進医療特約は医療保険にのみ付けました。保険料の負担を吸収できる家計状況であれば、保険料が上がっても65歳払済にすれば、高齢期の保険料負担はなくなります。

 

以前は女性疾病特約を付けていたので、Cさんは今回もつけるかどうか迷われましたが、保険料負担を抑えるため、がん保険に入るか女性疾病特約にするか迷った末に、がん保険を選択しました。

 

このほか、将来の老後資金不足を補うため、つみたてNISAを始めるとのこと。バランスをとる意味もあって個人年金保険にも加入しました。60歳までの15年間月1万円ずつ払込み、10年間据え置いて、70歳から10年確定年金で年約18.5万円受取れるというもの。返戻率は決して高くはないものの、年金保険料控除のメリットがあることと、何より手元にお金があるとついつい使ってしまうことから、つみたてNISAと2本立てでしっかり老後に備える決意をしたそうです。

 

保険料は上がったものの、うち1万円は将来、年金として戻ってくることから、実質的には保険料はダウン。ご本人の満足度が高い見直しになりました。

 

見直し後の生命保険(保険料 月14500円)

被保険者 保険商品 保険金額 保険期間 保険料
本人 定期付き終身保険→払済にする ・死亡保障約190万円 終身 0円
終身医療保険 ・日額5000円

・先進医療特約

終身 2500円
終身がん保険 ・がんで一時金 終身 2000円
個人年金保険 ・確定年金(70歳から10年) 80歳 10000円

*保険料は目安額です

 

※この記事は2018年7月時点の法律・情報にもとづき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。(2018年7月31日)