30代子育て世帯 教育資金を積み立てる学資保険の選び方
子どもが生まれて子育てに追われる子育て世帯。
子育ては大変ですが、かわいい子どもの笑顔を見るとそんな大変さも忘れ、「この子にはできる限りの教育をしてあげたい」と思う親がほとんどではないでしょうか。
我が子の将来を希望にあふれた未来にするために、教育資金の積み立てはすぐにでも始めておきたいもの。
30代の子育て世帯が教育資金の積み立てを考えるとき、加入しておきたいのが学資保険です。30代の子育て世帯におすすめの学資保険の選び方をご案内します。
30代子育て世帯に必要な学資保険の保障とは
30代の子育て世帯こそ必要な学資保険とは、教育資金の準備を目的とした積み立てタイプの保険です。しかしただ積み立てるだけの保険ではなく、万一の遺族保障にもなるのが大きな特徴といえます。
預貯金で教育資金を貯めている途中で大黒柱の親が亡くなってしまったら、そこから同じペースで教育資金を貯めていくのはとても難しいものです。
しかし、学資保険で保険料払込免除特則を付けていれば、契約者であり大黒柱の親が亡くなった場合には以後の保険料払込が免除されるうえ、契約時に定めた学資金を満額で受け取ることができます。これが預貯金と学資保険の大きな違いであり、遺族保障とも呼ばれるポイントです。
2つの保障がある学資保険ですが、本来の目的は教育資金の積み立てです。教育資金をいくら準備するかは各家庭の教育方針により異なりますが、まずは一般的な教育資金の目安を参考に必要保障額を考えてみましょう。
幼稚園 | 小学校 | 中学校 | 高校 | 教育資金合計 |
公立 | 公立 | 公立 | 公立 | 523万円 |
公立 | 公立 | 公立 | 私立 | 697.7万円 |
私立 | 公立 | 私立 | 私立 | 1,040,8万円 |
私立 | 私立 | 私立 | 私立 | 1,769.9万円 |
参照:文部科学省「平成26年度 子供の学習費調査」
※2019年10月実施予定の幼児教育無償化の影響は考慮していな
い
<高校卒業後の進路別教育資金>
進学先 | 教育資金合計 |
高専・専修・各種学校 | 304.7万円 |
私立短大 | 390.9万円 |
国公立大学 | 484.9万円 |
私立大学文系 | 695.1万円 |
私立大学理系 | 879.7万円 |
参照:日本政策金融公庫「平成28年 教育費負担の実態調査結果」
上記のデータによると、幼稚園から高校卒業までオール公立、さらに国公立大学に進学した場合でも総額1,000万円もの費用がかかることがわかります。
ただ、2019年10月から認可保育所や幼稚園代が無償になるうえ、一部世帯での高等教育無償化も検討されているため、政府の方針次第では将来的に教育資金が下がる可能性もあります。
いずれにしても、これらの金額はあくまで目安であり、実際の負担額は各世帯の教育方針によって変わります。
上記のデータを参考にしながら、夫婦でしっかりと人生設計や教育方針を定め、子ども1人に掛ける教育資金額を決めておきましょう。
30代子育て世帯の学資保険の選び方
学資保険に限らず、30代の子育て世帯が保険を選ぶときに大切なのは【今後の人生設計をしっかり描けているかどうか】ということです。
家族の中で人生設計や資金計画、教育方針を決めておかないと、教育資金にどこまでお金を掛けられるのかがわからなくなります。
また学資保険には、教育資金の準備だけでなく遺族保障もついているため、現在加入している(またはこれから加入する予定の)ほかの生命保険や収入保障保険の保障額と合わせて考えることも大切です。
教育資金や人生設計、必要保障額について不安がある場合は、お金や人生設計の専門家であるFP(ファイナンシャル・プランナー)に相談してみることをおすすめします。
※この記事は2018年7月時点の法律・情報にもとづき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。(2018年7月31日)
まとめ
・保険の目的:教育資金の積み立てと万一の遺族保障として加入しよう
・必要な保障:医療特約など教育資金積み立て以外の保障を付けると、返戻率が下がってしまう。教育資金の積み立てが目的であり、支払いが長期にわたるため継続できる金額で加入することが大切。学資金の額について悩んだ場合は、まずは児童手当金(月額1万5千円~5千円)額を充当するようにしよう。
・保険の期間:金銭的に余裕があれば短期払いの方が利率は高くなる。ただし、短期払いはその分保険料が高くなるため、家計の余裕や第2子・第3子の計画、進学のタイミングなど合わせて考えよう