がん保険の選び方
「2人に1人はがんになる時代」といわれる中、テレビでは頻繁にがん保険のCMが流れ、著名人のがん闘病が大きな話題になっています。しかし、自分の周りでがん罹患者がいなかったり、若い間は大丈夫と思っていたりして、どこか他人事に感じている人もいるでしょう。
しかし、国立がん研究センターの調査では生涯のうちがんに罹患する確率は男性61.6%、女性46.2%とされています。
※出典:国立がん研究センター「がんの統計 ‘17」
がんを予防するためには適度な運動に睡眠、バランスの取れた食生活や定期的な健康診断など、日常生活を健康的にストレスなく過ごすことが大切です。ただ、どれだけ気をつけていてもがんを100%防ぐことはできません。
完全に防ぐことができないからこそ、がん保険で経済的な備えを持っておきましょう。
ここでは、がん保険の種類や賢い選び方についてご案内します。
■がん保険の種類
がん保険とは、がんになったときの保障(悪性新生物※上皮内新生物を保障する保険もある)に特化した保険で、基本的にがんという病気だけを保障するものです。
がん保険は保険会社によって多くの商品が販売されていますが、その保障内容は最新のがん治療と共に日進月歩の歩みを見せており、さまざまな内容のものがあります。
ここでは、がんになったときにどのように保障を受け取れるのか?という観点で、がん保険を3つの種類に分けて説明します。
<受け取り方別 がん保険の種類>
・定額給付型保険……「入院したら1日10000円」など、あらかじめ決まった定額の給付金を受け取れるタイプの保険です。入院給付金、手術給付金、診断給付金など、その事由に該当すれば実際の治療費とは関係なくまとまった金額を受け取ることができ、がん保険ではもっともスタンダードな受け取り方法といえます。
・実損補填型保険……がん治療に際し支払った費用を全額負担してくれる保険です。自己負担額をまるまる保障してもらえる合理的な保険ですが、契約ごとに支払額の上限が決められている場合もあります。
・収入保障型保険……がんと診断確定されたときなどに、その保障を年金形式で受け取ることができるがん保険です。定期的に少しずつ保障を受け取ることで長期の治療が必要ながんを支える保険です。最初にまとまった金額を受け取ることができない分、がん治療の費用を計画的に無駄なく使うことができます。
■がん保険の必要性
がん保険の必要性は、教育資金や老後資金とは別に余裕資金がどれだけあるかどうかで
決まります。子どもがまだ小さく収入が不安定な人や、預貯金に不安がある人は、がん保険で将来の経済的不安に備えることも、立派ながん対策になります。
※この記事は2018年7月時点の法律・情報にもとづき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。(2018年7月31日)
まとめ
がんの治療は常に進化し、それに対応するべくがん保険も進化を続けています。
がん保険を選ぶときは、最新の治療に対応しているかどうか、気になる部位のがんや気になる治療方法に対応しているかなどを重視して選びましょう。
また、ご紹介した保障の受け取り方法を確認しておくのも大切です。
「身近にがん経験者がいないので、治療のことがよくわからない」「どの保障を選べば良いのかわからない」という人は、複数社のがん保険を取り扱う保険の専門家、ファイナンシャル・プランナーに相談してみてはいかがでしょうか。