万一のときのために

不慮の事故や病気で死亡することを、「万一のとき」という呼び方で表現します。

 

確かに、自分にいつそのときがくるのかは、それこそ誰にもわかりません。タイミングが全くわからないという意味では“万一”なのですが、人は誰しも平等に最期を迎えるものです。

 

誰にでも必ず訪れる最期がいつになるかはわかりませんが、必ずくるものだからこそ、保険で備えておきましょう。

■万一のときに保険で備える理由

それまで家計を支えてきた人が、万一亡くなってしまうと、遺された家族は当然経済的に困窮します。遺された家族の生活を保障するために活用できるのが生命保険です。

 

単純に家族の生活を支えるだけならば十分な預貯金があれば対応できますが、子どもが生まれたばかりの時期や、親の収入も不安定な時期など、十分な預貯金を確保する前に万一のときがやってきてしまうと、まとまった資金を準備できません。

 

生命保険を備えていれば、万一のときがいつやってきてもまとまった資金を家族に遺すことができ、支払った保険料は生命保険料控除の対象になるため、節税にもなります。

 

また、終身型の生命保険であれば、長期間継続することで払い込んだ保険料以上の解約返戻金を受け取ることができ、資産形成としての機能もあります。

 

万一のタイミングは誰にもわかりませんが、必ずそのときがくるものだからこそ、生命保険で家族に確実に財産を遺せるように備えましょう。

■万一の備えに適した保険

万一に備える保険といえば生命保険ですが、ここでは、財産を遺し、資産形成もできる終身型の生命保険をご紹介します。

 

<万一の備えに適した生命保険>

終身型の生命保険 低解約返戻金型終身保険 保険料払込期間中の解約返戻金を抑えることにより、保険料を低くした終身保険です。払込期間終了後の解約返戻金は、支払った保険料額よりも大きな金額になるため、万一の生活保障を確保しながら、まとまった財産を遺すことができる保険です。
変額保険(終身型) 予定利率が決まっているほかの保険と違い、利益をより追求した投資型の保険です。運用成果によって保険金額や年金額が変動しますが、終身型の場合ほとんどの商品には死亡保険金額に最低保証が設定されています。時間をかけて運用しつつ、最低限の死亡保障も確保できる保険です。

 

ご紹介したほかにもさまざまな生命保険があります。

 

子どもに遺す財産は他の金融商品で確保したいという人には、一定期間の死亡保障を割安な保険料で備えられる定期保険や収入保障保険もあるため、目的によって適した生命保険を選びましょう。

 

 

※この記事は2018年7月時点の法律・情報にもとづき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。(2018年7月31日)

 

まとめ

■FPが教える!万一のときに備える保険の選び方

万一のことが起きたとき、家族が受けられる保障は生命保険だけではありません。公的年金制度による遺族年金を含め、その家庭の状況によってはさまざまな手当や保障があり、保険で備えるのは、それらの公的保障などで補いきれない部分です。
まずは公的保障で受けられる手当などを確認してから、必要な死亡保障を保険で備えましょう。
また必要な死亡保障額も、保険料を支払う家計状況も、子どもの成長に合わせて変化するものです。加入した当初は問題なく支払いできていた保険も、加入後に出費が重なり支払いが厳しくなる可能性は十分あります。
生命保険は、必要になるタイミングがわからないからこそ、とにかく継続することが大切です。もしも保険料支払いが厳しくなったときに保険料を抑える方法はどれだけあるのか、どれだけ柔軟な対応ができるのかといった点も見ておき、続けやすい保険を選ぶようにしましょう。