住宅ローン控除を受けている人が繰り上げ返済するタイミングとは?

住宅ローン控除を受けている人が繰り上げ返済するタイミングとは?

繰上げ返済するタイミングは、早いほどよいと言われていますが、実際はそうとは限りません。とくに住宅ローン控除を受けている人は、繰り上げ返済による節税効果の違いを比較して判断する必要があります。

また、繰り上げ返済には「返済額軽減型」と「期間短縮型」の2種類があり、どちらが適しているかは繰り上げ返済をする目的や今後のライフプランによって異なります。加えて住宅ローンの金利タイプによっても、繰り上げ返済の必要性や選択は異なるのです。

本記事では、住宅ローン控除を受けている人が繰り上げ返済を検討するときに、確認しておくべきポイントを詳しく解説していきます。

■住宅ローン控除を受けている人が繰り上げ返済するタイミングとは?

住宅ローン控除を受けている人が繰り上げ返済 するタイミングとは?

繰り上げ返済を実行するタイミングは、繰り上げ返済による利息軽減効果と、住宅ローン控除の節税効果をシミュレーションで比較して判断することが大切です。

住宅ローン控除では、年末時点の借入残高の1%を所得税や住民税から控除してもらえます。仮に年末時点の借入残高が2,800万円であった場合、控除額は最大で28万円です。

住宅ローン控除の控除期間は、最長10年ですが、消費税10%が適用される住宅を購入し、所定の期日までに入居した人は控除期間が13年に延長されます。

一方で繰り上げ返済をすると、住宅ローンの借入残高が減少します。借入額や金利、所得税・住民税の税額などによっては、控除期間中に繰り上げ返済をすると、住宅ローン控除の控除額が減ってしまう場合があるのです。

繰り上げ返済をすると借入元本が減るため、支払う予定であった利息負担を軽減できるメリットがあります。また、繰り上げ返済するタイミングが早いほど、利息の軽減効果は高くなります。

しかし繰り上げ返済するタイミングを、利息負担の軽減額だけで判断するのはおすすめできません。

住宅ローン控除による節税効果や繰り上げ返済をする目的、今後のライフプランなど、さまざまな要素を考慮して、繰り上げ返済するタイミングを決める必要があります。

■繰り上げ返済で返済期間が10年未満になると住宅ローン控除を受けられなくなる

繰り上げ返済には、毎月の返済額を減額する「返済額軽減型」と、返済期間を短縮する「期間短縮型」の2種類があります。

図:繰り上げ返済のしくみ(元利均等返済の場合)

図:繰り上げ返済のしくみ(元利均等返済の場合)

期間短縮型の繰り上げ返済をした結果、トータルの返済期間が10年未満になってしまうと、住宅ローン控除が利用できなくなってしまう点に注意しましょう。

ただし繰り上げ返済をしても、返済期間が10年以上となる場合は、引き続き住宅ローン控除を受けられます。

■住宅ローンの繰り上げ返済をシミュレーション

住宅ローンの繰り上げ返済をシミュレーション

では、繰り上げ返済をすると、毎月の返済額や返済期間はどのように変わるのでしょうか?シミュレーションで、確認してみましょう。

住宅ローンの借入条件は、以下のとおりです。

  • 借入額:3,000万円
  • 金利:2.3% (固定金利)
  • 返済期間:35年
  • 返済方法:元利均等方式

上記の借入条件において、住宅ローン控除が終了したあとの返済11年目で300万円を繰り上げ返済するとしましょう。

繰り上げ返済をする前の返済額は、毎月104,059円、総返済額は43,704,780円です。

返済額軽減型を選択すると、返済11年目からの返済額は毎月90,868 円となり、約1.3万円を減額できます。

期間短縮型を選択した場合、繰り上げ返済によって返済期間が35年から31年に短縮される結果となりました。

また返済額軽減型と期間短縮型で、減少する利息額は以下のように異なります。

  • 返済額軽減型:944,067円(返済総額:42,760,713円)
  • 期間短縮型:2,078,470円(返済総額:41,626,310円)

シミュレーションに用いた借入条件では、期間短縮型の方が返済額軽減型よりも、減少する利息額が100万円以上多くなりました。

繰り上げ返済は「返済額軽減型」と「期間短縮型」のどちらを選ぶ?

期間短縮型の方が利息負担を減らせるからといって、全員にとって期間短縮型の繰り上げ返済が正解であるとは限りません。返済額軽減型と期間短縮型は、それぞれ適していると考えられる人が異なります。

返済額軽減型が向いているのは、以下のような方です。

  • 毎月の返済負担を減らしたい
  • 完済を急ぐ必要がない

返済額軽減型によって、返済負担が減った分を、習い事やセミナーの参加費用などの自己投資に充てられます。子どもがいる方は、将来的な教育費の負担に備えて、返済額軽減型を選択し毎月の返済額を減らしておくのも方法の一つです。

また若いうちに住宅ローンを組んでおり、収入が減少する老後よりも前に完済する予定である人は、返済額軽減型で繰り上げ返済を選択することが多いです。

一方で期間短縮型は、以下のような方に向いています。

  • 住宅ローンを早く完済したい
  • 返済総額をできるだけ減らしたい

期間短縮型で完済年齢を早めると、主な収入源が年金となった老後生活で返済負担が家計を圧迫せずに済みます。「退職したあとに住宅ローンを返済したくない」と考えている方は、期間短縮型の繰り上げ返済を選択するといいでしょう。

また期間短縮型は、返済額軽減型よりも利息軽減効果が高いです。できるだけ返済総額を減らしたい方は、期間短縮型の方が適しています。

■繰り上げ返済は住宅ローンの金利タイプによって選択が異なる

繰り上げ返済は住宅ローンの金利タイプによって選択が異なる

繰り上げ返済は、住宅ローンの金利タイプによって必要性や選択が異なります。金利タイプごとに、詳しく見ていきましょう。

変動金利

変動金利は、返済期間中に状況に応じて金利が変動する金利タイプです。金利が上昇したときに繰り上げ返済をすると、返済負担の上昇を抑えられます。

たとえば、借入額3,000万円、金利1.0%、返済期間35年(元利均等方式)で借り入れて、返済開始から15年後に金利が1.5%に上昇するとしましょう。

返済15年目に、返済額軽減型で300万円を繰り上げ返済する場合、毎月の返済額と返済総額は以下のとおりとなります。

300万円を繰り上げ返済 繰り上げ返済しない
毎月の返済負担 ・~15年目:84,685円
・15年目以降:74,328円
・~15年目:84,685円
・15年目以降:88,856円
返済総額 36,096,454円 36,568,740円

金利が上昇したタイミングで繰り上げ返済をすると、繰り上げ返済をしなかった場合よりも、毎月の返済額を約1.4万円、返済総額を約46万円減額できます。

変動金利は、借入当初の返済額が全期間固定金利よりも少ないため、繰り上げ返済資金を準備しやすいです。金利上昇時に繰り上げ返済をして対策できるように、資金を準備しておきましょう。

全期間固定金利

全期間固定金利は、返済途中で金利が上昇する心配がないため、金利上昇の対策として繰り上げ返済をする必要はありません。

また全期間固定金利は、他の金利タイプで借りたときよりも毎月の返済額が高いため繰り上げ返済の資金を準備しにくいです。

全期間固定金利で借り入れている人も、繰り上げ返済によって返済負担を減らせたり、返済期間を短縮できたりといったメリットは得られます。

しかし手持ち資金が少ない場合は、無理に繰り上げ返済をする必要はないでしょう。

固定期間選択型

固定期間選択型は、借り入れから一定期間の金利を特約で固定する金利タイプです。

住宅ローン控除と同時に金利の固定期間が終了するのであれば、繰り上げ返済を検討する必要があります。金利の固定期間が終了すると、金利の優遇幅が変わることがあるためです。

住宅ローンの利息計算に用いられる「適用金利」は、金融機関が定める店頭金利から一定の優遇幅を引き下げて算出されます。金利の固定期間が終了すると、優遇幅が変更となり適用金利が上昇して返済負担が上昇する可能性があるのです。

固定期間が終了したときに繰り上げ返済をして返済元本を減らすと、適用金利が上昇しても毎月の返済負担の上昇を抑えられます。

固定期間選択型で住宅ローンを借り入れている人は、固定期間が終了したあとに金利がどのように変更されるのか確認して繰り上げ返済を検討しましょう。

■住宅ローンを繰り上げ返済するときの注意点

住宅ローンを繰り上げ返済するときの注意点

繰り上げ返済は、必ず余剰資金で行うことが大切です。緊急時の出費に充てるための貯蓄で、繰り上げ返済をしないようにしましょう。

繰り上げ返済によって、手持ち資金がなくなってしまうと、病気やケガで働けなくなった場合の医療費の支払いや収入の減少に耐えられなくなる恐れがあります。

洗濯機や冷蔵庫、テーブルなど生活に必要な家電・家具が壊れたときに、手持ち資金が不足すると、買い替え費用が捻出できず不便な思いをするかもしれません。

また、金融機関ごとに「繰り上げ返済の手数料」や「保証料の返還手数料」が異なります。繰り上げ返済をする際は、諸費用を確認したうえで、総合的にメリットがあるのかどうかを考えましょう。

■繰り上げ返済するかどうかは今後のライフプランを踏まえて検討する

繰り上げ返済には「毎月の返済額や利息総額の軽減」「返済期間の短縮」「金利上昇への対策」などのメリットがあります。

しかし住宅ローン控除が終了したとしても、繰り上げ返済が必ずしも効果的な選択であるとは限りません。ご自身の状況で繰り上げ返済が有効かどうかは、今後のライフプランをもとに返済シミュレーションを確認して判断することが大切です。

ご自身だけで判断できない場合は、FPのような専門家に相談して、繰り上げ返済をするかどうかを考えてみてはいかがでしょうか。


※この記事は2020年12月時点の法律・情報に基づき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。

品木彰

保険、不動産、住宅ローンなどの記事を執筆するフリーランスライター
大手生命保険会社、人材会社の勤務を経て2019年1月にして独立。記名記事多数。
保有資格:2級FP技能士

 - 住まい,住宅ローン,繰り上げ返済,住宅ローン控除,節税

住宅ローン控除を受けている人が繰り上げ返済するタイミングとは?

住宅ローン控除を受けている人が繰り上げ返済するタイミングとは?

繰上げ返済するタイミングは、早いほどよいと言われていますが、実際はそうとは限りません。とくに住宅ローン控除を受けている人は、繰り上げ返済による節税効果の違いを比較して判断する必要があります。

また、繰り上げ返済には「返済額軽減型」と「期間短縮型」の2種類があり、どちらが適しているかは繰り上げ返済をする目的や今後のライフプランによって異なります。加えて住宅ローンの金利タイプによっても、繰り上げ返済の必要性や選択は異なるのです。

本記事では、住宅ローン控除を受けている人が繰り上げ返済を検討するときに、確認しておくべきポイントを詳しく解説していきます。

■住宅ローン控除を受けている人が繰り上げ返済するタイミングとは?

住宅ローン控除を受けている人が繰り上げ返済 するタイミングとは?

繰り上げ返済を実行するタイミングは、繰り上げ返済による利息軽減効果と、住宅ローン控除の節税効果をシミュレーションで比較して判断することが大切です。

住宅ローン控除では、年末時点の借入残高の1%を所得税や住民税から控除してもらえます。仮に年末時点の借入残高が2,800万円であった場合、控除額は最大で28万円です。

住宅ローン控除の控除期間は、最長10年ですが、消費税10%が適用される住宅を購入し、所定の期日までに入居した人は控除期間が13年に延長されます。

一方で繰り上げ返済をすると、住宅ローンの借入残高が減少します。借入額や金利、所得税・住民税の税額などによっては、控除期間中に繰り上げ返済をすると、住宅ローン控除の控除額が減ってしまう場合があるのです。

繰り上げ返済をすると借入元本が減るため、支払う予定であった利息負担を軽減できるメリットがあります。また、繰り上げ返済するタイミングが早いほど、利息の軽減効果は高くなります。

しかし繰り上げ返済するタイミングを、利息負担の軽減額だけで判断するのはおすすめできません。

住宅ローン控除による節税効果や繰り上げ返済をする目的、今後のライフプランなど、さまざまな要素を考慮して、繰り上げ返済するタイミングを決める必要があります。

■繰り上げ返済で返済期間が10年未満になると住宅ローン控除を受けられなくなる

繰り上げ返済には、毎月の返済額を減額する「返済額軽減型」と、返済期間を短縮する「期間短縮型」の2種類があります。

図:繰り上げ返済のしくみ(元利均等返済の場合)

図:繰り上げ返済のしくみ(元利均等返済の場合)

期間短縮型の繰り上げ返済をした結果、トータルの返済期間が10年未満になってしまうと、住宅ローン控除が利用できなくなってしまう点に注意しましょう。

ただし繰り上げ返済をしても、返済期間が10年以上となる場合は、引き続き住宅ローン控除を受けられます。

■住宅ローンの繰り上げ返済をシミュレーション

住宅ローンの繰り上げ返済をシミュレーション

では、繰り上げ返済をすると、毎月の返済額や返済期間はどのように変わるのでしょうか?シミュレーションで、確認してみましょう。

住宅ローンの借入条件は、以下のとおりです。

  • 借入額:3,000万円
  • 金利:2.3% (固定金利)
  • 返済期間:35年
  • 返済方法:元利均等方式

上記の借入条件において、住宅ローン控除が終了したあとの返済11年目で300万円を繰り上げ返済するとしましょう。

繰り上げ返済をする前の返済額は、毎月104,059円、総返済額は43,704,780円です。

返済額軽減型を選択すると、返済11年目からの返済額は毎月90,868 円となり、約1.3万円を減額できます。

期間短縮型を選択した場合、繰り上げ返済によって返済期間が35年から31年に短縮される結果となりました。

また返済額軽減型と期間短縮型で、減少する利息額は以下のように異なります。

  • 返済額軽減型:944,067円(返済総額:42,760,713円)
  • 期間短縮型:2,078,470円(返済総額:41,626,310円)

シミュレーションに用いた借入条件では、期間短縮型の方が返済額軽減型よりも、減少する利息額が100万円以上多くなりました。

繰り上げ返済は「返済額軽減型」と「期間短縮型」のどちらを選ぶ?

期間短縮型の方が利息負担を減らせるからといって、全員にとって期間短縮型の繰り上げ返済が正解であるとは限りません。返済額軽減型と期間短縮型は、それぞれ適していると考えられる人が異なります。

返済額軽減型が向いているのは、以下のような方です。

  • 毎月の返済負担を減らしたい
  • 完済を急ぐ必要がない

返済額軽減型によって、返済負担が減った分を、習い事やセミナーの参加費用などの自己投資に充てられます。子どもがいる方は、将来的な教育費の負担に備えて、返済額軽減型を選択し毎月の返済額を減らしておくのも方法の一つです。

また若いうちに住宅ローンを組んでおり、収入が減少する老後よりも前に完済する予定である人は、返済額軽減型で繰り上げ返済を選択することが多いです。

一方で期間短縮型は、以下のような方に向いています。

  • 住宅ローンを早く完済したい
  • 返済総額をできるだけ減らしたい

期間短縮型で完済年齢を早めると、主な収入源が年金となった老後生活で返済負担が家計を圧迫せずに済みます。「退職したあとに住宅ローンを返済したくない」と考えている方は、期間短縮型の繰り上げ返済を選択するといいでしょう。

また期間短縮型は、返済額軽減型よりも利息軽減効果が高いです。できるだけ返済総額を減らしたい方は、期間短縮型の方が適しています。

■繰り上げ返済は住宅ローンの金利タイプによって選択が異なる

繰り上げ返済は住宅ローンの金利タイプによって選択が異なる

繰り上げ返済は、住宅ローンの金利タイプによって必要性や選択が異なります。金利タイプごとに、詳しく見ていきましょう。

変動金利

変動金利は、返済期間中に状況に応じて金利が変動する金利タイプです。金利が上昇したときに繰り上げ返済をすると、返済負担の上昇を抑えられます。

たとえば、借入額3,000万円、金利1.0%、返済期間35年(元利均等方式)で借り入れて、返済開始から15年後に金利が1.5%に上昇するとしましょう。

返済15年目に、返済額軽減型で300万円を繰り上げ返済する場合、毎月の返済額と返済総額は以下のとおりとなります。

300万円を繰り上げ返済 繰り上げ返済しない
毎月の返済負担 ・~15年目:84,685円
・15年目以降:74,328円
・~15年目:84,685円
・15年目以降:88,856円
返済総額 36,096,454円 36,568,740円

金利が上昇したタイミングで繰り上げ返済をすると、繰り上げ返済をしなかった場合よりも、毎月の返済額を約1.4万円、返済総額を約46万円減額できます。

変動金利は、借入当初の返済額が全期間固定金利よりも少ないため、繰り上げ返済資金を準備しやすいです。金利上昇時に繰り上げ返済をして対策できるように、資金を準備しておきましょう。

全期間固定金利

全期間固定金利は、返済途中で金利が上昇する心配がないため、金利上昇の対策として繰り上げ返済をする必要はありません。

また全期間固定金利は、他の金利タイプで借りたときよりも毎月の返済額が高いため繰り上げ返済の資金を準備しにくいです。

全期間固定金利で借り入れている人も、繰り上げ返済によって返済負担を減らせたり、返済期間を短縮できたりといったメリットは得られます。

しかし手持ち資金が少ない場合は、無理に繰り上げ返済をする必要はないでしょう。

固定期間選択型

固定期間選択型は、借り入れから一定期間の金利を特約で固定する金利タイプです。

住宅ローン控除と同時に金利の固定期間が終了するのであれば、繰り上げ返済を検討する必要があります。金利の固定期間が終了すると、金利の優遇幅が変わることがあるためです。

住宅ローンの利息計算に用いられる「適用金利」は、金融機関が定める店頭金利から一定の優遇幅を引き下げて算出されます。金利の固定期間が終了すると、優遇幅が変更となり適用金利が上昇して返済負担が上昇する可能性があるのです。

固定期間が終了したときに繰り上げ返済をして返済元本を減らすと、適用金利が上昇しても毎月の返済負担の上昇を抑えられます。

固定期間選択型で住宅ローンを借り入れている人は、固定期間が終了したあとに金利がどのように変更されるのか確認して繰り上げ返済を検討しましょう。

■住宅ローンを繰り上げ返済するときの注意点

住宅ローンを繰り上げ返済するときの注意点

繰り上げ返済は、必ず余剰資金で行うことが大切です。緊急時の出費に充てるための貯蓄で、繰り上げ返済をしないようにしましょう。

繰り上げ返済によって、手持ち資金がなくなってしまうと、病気やケガで働けなくなった場合の医療費の支払いや収入の減少に耐えられなくなる恐れがあります。

洗濯機や冷蔵庫、テーブルなど生活に必要な家電・家具が壊れたときに、手持ち資金が不足すると、買い替え費用が捻出できず不便な思いをするかもしれません。

また、金融機関ごとに「繰り上げ返済の手数料」や「保証料の返還手数料」が異なります。繰り上げ返済をする際は、諸費用を確認したうえで、総合的にメリットがあるのかどうかを考えましょう。

■繰り上げ返済するかどうかは今後のライフプランを踏まえて検討する

繰り上げ返済には「毎月の返済額や利息総額の軽減」「返済期間の短縮」「金利上昇への対策」などのメリットがあります。

しかし住宅ローン控除が終了したとしても、繰り上げ返済が必ずしも効果的な選択であるとは限りません。ご自身の状況で繰り上げ返済が有効かどうかは、今後のライフプランをもとに返済シミュレーションを確認して判断することが大切です。

ご自身だけで判断できない場合は、FPのような専門家に相談して、繰り上げ返済をするかどうかを考えてみてはいかがでしょうか。


※この記事は2020年12月時点の法律・情報に基づき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。

品木彰

保険、不動産、住宅ローンなどの記事を執筆するフリーランスライター
大手生命保険会社、人材会社の勤務を経て2019年1月にして独立。記名記事多数。
保有資格:2級FP技能士

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