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産後ケア施設・サービスとは?辛い産後を支える各産後ケアサービスまとめ

産後ケア施設・サービスとは?辛い産後を支える各産後ケアサービスまとめ

出産後のママは、体が回復していない状態で赤ちゃんのお世話をします。

  • 2、3時間ごとに起きる我が子を抱え、寝不足と疲労でイライラしてしまう
  • 日中は赤ちゃんの世話で手一杯で、料理や洗濯までする余裕がない

こんな状態になっている人、多いのではないでしょうか。

産褥期の辛い寝不足や心身の疲労・家事の負担に悩んだら、産後ケア施設や産褥ヘルパーといった「産後ケアサービス」の利用をおすすめします。

産後が辛いのは当たり前です。
行政や民間が提供している各種産後ケアサービスを積極的に利用して、まずは心身の健康を整えてください。

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出産後の育児・家事をサポートする産後ケアサービス

出産後の育児や家事を外部の専門家に頼り、ママの体と心をゆっくり休めるための各種サービスが「産後ケアサービス」です。

出産後のママの体は、交通事故並みのダメージを受けている状態と言われています。
ところが近年は核家族化の影響で、退院してすぐにワンオペ育児・家事を強いられるママが少なくありません。

ただでさえボロボロの産褥期。
ホルモンの影響もあって心身の状態が不安定な時期に、24時間体制で新生児の世話をすれば疲弊して当然です。
このうえ料理や掃除といった家事まで一人でこなせば、体の回復はさらに遅れてしまうでしょう。

産褥期は、事故状態に陥った体をゆっくり休める時期です。
新生児の育児や家事はできないのが当たり前。
だからこそ、さまざまな産後ケアサービスを利用して辛い産後を乗り越えることをおすすめします。

産後ケアサービスの種類

産後の母親の心身をケアし、育児・家事をサポートする産後ケアサービス。

「産後ケア」に明確な定義はありませんが、ここでは産後に利用できる便利なサービスを公的・民間とそれぞれ紹介します。

<産後に使えるケアサービス>

サービス名称実施団体サービス内容
産後ケア施設・産後院・公的:市区町村が各地域の医療施設や民間団体と提携して「産後ケア事業」として提供
・民間:民間団体が独自の運営で提供
出産直後のママの心身をケアしながら新生児の育児をサポートしてもらえる施設。
施設に宿泊・日帰りするサービスが主体だが、施設からヘルパーを派遣する居宅訪問型サービスを実施している団体もある。実施団体によってサービス内容は異なる
産褥ヘルパー・産後ヘルパー・公的:市区町村が「産後ケア事業」や「産後の育児支援ヘルパー派遣事業」という名目で提供
・民間:民間団体が独自の運営で提供
産後ケアの専門家に自宅に来てもらい、出産直後のママの心身をケアしながら、家事や育児のサポート・育児相談などを受けられるサービス。
公的な実施団体だと育児・家事支援がメインであることが多いが、民間団体はママのメンタルヘルスから母乳相談、産後体操まで幅広いサービスを提供している
家事代行民間団体が実施民間の家事代行業者に自宅に来てもらい、料理や掃除・洗濯といった日常の家事をお任せできるサービス
食事宅配サービス民間団体が実施調理済みのお弁当や調理の時間を短縮できる食材キットなどを宅配してもらえるサービス

特に出産直後の産褥期に家族や身近な人の助けを得られないママには、「産後ケア施設」「産褥・産後ヘルパー」の利用をおすすめします。

産褥期のママは、まず体を休めて出産前の状態に戻すことが大切です。
この時期に無理をするとなかなか体が回復せず、メンタル面の不調につながることもありえます。
里帰りができない・実家が遠く頼れないといった事情がある場合は、こうしたサービスを利用して不安定な産褥期を乗り越えましょう。

一方、「産後数週間は家族のサポートがあるけど、それ以降はまたワンオペになる」人におすすめなのは家事代行と食事宅配サービスです。

家族のサポートでなんとか産褥期を乗り越えても、産後数ヶ月の赤ちゃんがいるとまとまった睡眠は取れません。
日中にゆっくり家事をする余裕なんてない、という人がほとんどでしょう。
また、産後に赤ちゃんを連れてスーパーに行くのに抵抗がある人もいると思います。

なかなか外出できない・時間がない・寝不足でしんどい。
こんな時こそ家事代行や食事宅配サービスの出番です。
24時間休みなく赤ちゃんの世話をすれば、しんどくなるのは当たり前。使えるサービスは積極的に利用しましょう。

加入している保険会社によっては、契約者特典として家事代行サービスの紹介や割引を実施している場合があります。
サービス利用時には、加入先保険会社の契約者特典をチェックしてみるといいでしょう。


自治体の「産後ケア事業」施設なら1万円以下で宿泊できることも

「産後ケアサービスを利用したいけれど、高いイメージがあるので利用を躊躇してしまう」人もいるでしょう。

たしかに民間の産後ケア施設だと、1回の宿泊につき数万円かかることもあります。
産前産後は何かと費用がかかるため、1泊のケアにそこまで払えないと思うのではないでしょうか?

そんな人におすすめなのが、自治体が主導で実施している「産後ケア事業」で宿泊できる産後ケア施設。

実は自治体の産後ケア事業は、「母子保健法の一部を改正する法律」により、努力義務として法定化されています。市町村によっては1万円以下で施設に宿泊できるため、費用が気になる人はまず自治体のホームページを見てみましょう。

以下、全国の自治体の産後ケア事業の一例です。

<全国の「産後ケア事業」の一例>

自治体事業費用
東京都世田谷区母子のケア・育児支援・各種相談・食事の提供ショートステイ(1泊2日)
利用料金:9,000円
※非課税世帯は3,000円
東京都八王子市母子のケア・育児支援・各種相談・食事の提供ショートステイ(1泊2日)
利用料金:6,000円
※非課税世帯は減額・減免措置あり
大阪市母子のケア・育児支援・各種相談・食事の提供ショートステイ(1泊2日)
利用料金:6,000円
※非課税世帯は減額・減免措置あり
名古屋市母子のケア・育児支援・各種相談・食事の提供ショートステイ(1泊2日)
一般世帯の利用料金:4,770円
※非課税世帯は0円、高額所得世帯は1万2,270円
京都市母子のケア・育児支援・各種相談・食事の提供ショートステイ(1泊2日)
一般世帯の利用料金:5,550円
※非課税世帯は550円、高額所得世帯は1万3,880円
福岡市母子のケア・育児支援・各種相談・食事の提供ショートステイ(1泊2日)
利用料金:6,000円
※非課税世帯は減額・減免措置あり

自治体の産後ケア事業で宿泊できる施設は、提携している民間業者の施設であったり、産婦人科・助産院などの医療機関であったりさまざまです。
いずれにしても、産前産後の育児不安を気軽に相談できるプロが多数いる施設。
食事は1日3食で、おやつや夜食も付いているところがほとんどです。
食事の支度を心配する必要もないため、安心して宿泊できるのではないでしょうか。

上記でご紹介した自治体以外にも、全国の市区町村ではさまざまな産後ケア事業を行っています。利用時には、ご自身の市区町村で問い合わせてみましょう。


まとめ


心身ともに不安定な状態にある産後は、育児や家事を無理に頑張る必要はありません。
ママの仕事は、まず体をゆっくり休めること。

そのためにも、各種産後ケアサービスの利用がおすすめです。

「寝不足なので、ゆっくり寝たい」
「赤ちゃんの世話に不安がある」
「産後ケア施設に興味があるけど、費用面が気になる」

このような思いを抱えているママは、お住まいの市区町村で産後ケア事業を調べてみてください。
自治体が主導で実施している産後ケア施設なら、1泊2日で食事込みでも1万円以下で利用できる場合があります。

宿泊が難しいときには、ヘルパーさんや家事代行、食事宅配サービスを利用しましょう。
一人で抱え込まず、できる限り外部の専門家の力を借りて辛い産後を乗り越えていきましょう。

記事のまとめ動画

※この記事は2021年8月時点の法律・情報に基づき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。

出典

「「母子保健法の一部を改正する法律」の施行について(通知)」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/000657398.pdf

執筆者

服部 椿

服部 椿

プロフィール:FP分野専門のフリーランスライター。
子育て中のママFPとして、子育て世帯に役立つ家計や投資、お金に関する情報を発信中。
保有資格:2級FP技能士

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