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出産直後のママを支える産後ケアとは?【体験談】

出産直後のママを支える産後ケアとは?【体験談】

産褥期と呼ばれる出産後約6~8週間は、子宮が元の大きさに戻ることや、産後の出血(悪露)、ホルモンバランスが急激に変化することから、回復に専念する大切な時期です。
特に最初の1~2週間は家族に家事をしてもらい、授乳など最低限のお世話にとどめ休息を優先することが推奨されていますが、パートナーや両親に頼ることが難しいママも多いと思います。
そんな時に役に立つのが産後ケアです。
このコラムでは、産後ケアとはどんなものなのか種類と内容のほか、利用できる自治体の助成や、産後ケアの体験談を紹介します。

出産後の育児・家事をサポートする産後ケアサービス

産後ケアとは、出産後の育児や家事を外部の専門家に頼り、ママの体と心をゆっくり休めるためのサポートのことです。
サポートの種類は、宿泊型(ショートステイ)、日帰り型(デイサービス)、居宅訪問型(アウトリーチ)となっており、利用する制度や施設によって異なりますが、生後4か月前後まで利用できます。

産褥期のママは、まず体を休めて出産前の状態に戻すことが大切です。
この時期に無理をするとなかなか体が回復せず、メンタル面の不調につながることもありえます。
里帰りができない・実家が遠く頼れないといった事情がある場合は、こうしたサービスを利用して不安定な産褥期を乗り越えましょう。

<産後ケアで受けられるサポート>

  • ママの心身のケア
    悪露や腱鞘炎、腰痛肩こりなどの身体的な不調や、ホルモンバランスの変化や睡眠不足などによる精神的な不調についてケアやサポートなど。
  • 授乳に関するケア
    授乳・搾乳に関する指導やアドバイス、乳房マッサージなど。
  • 育児に関するアドバイス
    沐浴やおむつ替え、抱っこなどの指導やアドバイスなど。
  • 赤ちゃんとの生活に関するアドバイス
    産後の生活に関する悩みの相談やアドバイス、必要に応じて地域の支援制度などの情報提供など。


宿泊型(ショートステイ)

宿泊型(ショートステイ)は、ママと赤ちゃんが数日から数週間の間、産後ケア施設や病院・助産所、ホテルなどの施設に宿泊しながらサービスを受けられます。
基本的にはママと赤ちゃんのみ利用できますが、施設によってはパパや上の子(きょうだい)も一緒に宿泊できることもあります。

宿泊型(ショートステイ)の最大のメリットは、ママが休息に専念しやすい環境が整っていることです。
助産師などの専門家が24時間体制でサポートしてくれるので、夜間は赤ちゃんを預けてぐっすり眠ることもできます。
また、栄養バランスが整った食事が提供されるため母体の回復促進につながります。

初めての出産の場合、授乳やおむつ替え、沐浴、夜泣き対応など、慣れない赤ちゃんのお世話は「これであっているのだろうか」と不安になることが多いと思います。
夜間であっても不安なことがあれば専門家に相談ができるので、休息だけではなく育児スキルを学ぶことができ、自宅に戻ってからの赤ちゃんとの生活に役立ちます。

宿泊型(ショートステイ)のデメリットは、予約のタイミングによっては希望する施設や日時で利用できない可能性があることです。
特に自治体の助成が受けられる施設で利用を希望している場合は、早々に予約が埋まっているケースが多いので、いつから予約できるのかなど早めに情報収集を行うことをおすすめします。
産後ケア施設に滞在している間は、上の子をパパや家族に見てもらう必要があるため、協力を得られなければ利用が難しいといった点があります。
産後ケアホテルなら、パパや上の子も一緒に宿泊できたり、温泉やエステなどのプラスαのサービスを受けられますが、自治体の助成が受けられないことが多く利用料が高い傾向があります。

出産直後の産褥期に家族や身近な人の助けを得られないママは、まず体を休めて出産前の状態に戻すことが大切なので、休息に専念しやすい宿泊型の産後ケアがおすすめです。


日帰り型(デイサービス)

日帰り型(デイサービス)は、助産所や産院などの施設に行き、日帰り(10時から15時までなどの数時間)でケアが受けられます。
個別で受けられるサービスもあれば、複数の利用者で一緒に受けられるサービスもあります。

日帰り型のメリットは、宿泊型よりも利用料金が安いことが多いので短時間で費用を抑えつつ、専門家のサポートやリフレッシュができるところです。
また、上の子がいてパパや家族のサポートが得られない場合でも、保育園や幼稚園、一時保育・託児サービスを利用することで、日帰り型であれば利用できる可能性があります。
集団でケア受ける場合は、同じ悩みを抱えたママと交流できることで、子育ての悩みや孤独感が解消されることがあります。

日帰り型のデメリットは、宿泊型と比べて休める時間が限られているため産後ケアの効果が感じられにくいこと、とくに疲労を感じやすい夜間のサポートが得られないことです。

上の子がいて宿泊型を利用するのが難しい、外出してリフレッシュしたい、他のママと交流したいという方は日帰り型がおすすめです。


居宅訪問型(アウトリーチ)

居宅訪問型(アウトリーチ)は、助産師などの専門家が自宅に訪問し、ママの希望に合わせて指導やケアを行います。
日帰り型と同様に、10時から15時までなどの数時間利用できます。

宿泊型や日帰り型とは違って、外出せずに産後ケアサービスが受けられるところが最大のメリットです。
また、自宅の環境にあわせて授乳や沐浴などの育児アドバイスが受けられたり、パパや家族も同席して育児を学ぶこともできます。

居宅訪問型のデメリットは、日帰り型と同様に短時間であるため産後ケアの効果が感じられにくい、夜間のサポートが得られないことがあります。
助産師さんが来るから掃除しようなど、人によっては自宅に来ることに抵抗があったり気疲れすることがあります。
地域によっては助産師などの専門家が不足していて、訪問型のサービスの予約が取れなかったり、サービスが提供されていない場合もあります。

自宅で気兼ねなく産後ケアを受けたい、外出するのが難しい、家族も一緒に専門家の指導を受けたいという方に居宅訪問型がおすすめです。

育児中に役立つサービスとは

産後ケアサービスや家族のサポートでなんとか産褥期を乗り越えても、生後数ヶ月の赤ちゃんがいるとまとまった睡眠は取れず、日中にゆっくり家事をする余裕なんてない、という人がほとんどでしょう。

なかなか外出できない・時間がない・寝不足でしんどい時こそ、家事代行や食事宅配サービスの出番です。
家事代行は、調理や洗濯、掃除、買い物などの家事全般をお任せできるので、赤ちゃんのお世話に専念することができます。サービスによっては、育児もお任せすることができるので、利用するときはサービス内容を比較するようにしましょう。
食事宅配サービスは、栄養バランスの取れた調理炭の食事(お弁当やおかず)を自宅まで届けてくれるサービスです。

家事代行サービスはお住いの自治体によっては助成が受けられるケースがあるので、ホームページなどで調べてみましょう。
また、生命保険に加入している場合は契約者特典として家事代行サービスや食事宅配サービスの紹介や割引を実施している場合があります。
24時間休みなく赤ちゃんの世話をすれば、しんどくなるのは当たり前。使えるサービスは積極的に利用しましょう。

<産後に使えるケアサービス>

サービス名称実施団体サービス内容
産後ケア:宿泊型(ショートステイ)●お住いの自治体(助成あり・産後ケア事業)
●民間団体・企業・民間:民間団体が独自の運営で提供
施設に宿泊し、出産直後のママの心身をケアしながら、新生児の育児をサポートしてもらえる。
産後ケア:日帰り型(デイケア)●お住いの自治体(助成あり・産後ケア事業)
●民間団体・企業
赤ちゃんとママが日中に施設に行き、ママのケアや、育児に関するアサポートを受けられる。
産後ケア:居宅訪問型(アウトリーチ)●お住いの自治体(助成あり・産後ケア事業)
●民間団体・企業
助産師などの専門家が自宅に赴き、ママと赤ちゃんのケア・サポートを行う。
産褥ヘルパー・産後ヘルパー・家事代行●お住いの自治体(助成あり・子育て世帯訪問支援事業)
●民間団体・企業
自宅に来てもらい、料理や掃除・洗濯といった日常の家事をお任せできるサービス。
食事宅配サービス●民間団体・企業調理済みのお弁当や調理の時間を短縮できる食材キットなどを宅配してもらえるサービス

 

宿泊型産後ケアを利用した体験談

筆者は2024年に出産し、宿泊型産後ケアを2回利用しました。
利用した背景や、なぜ宿泊型を選択したのか、利用料金、利用した感想について紹介します。

産後2週間でワンオペスタート!心身ともに疲弊

帝王切開で出産し、産後は私の実家に1か月ほど里帰りする予定でしたが、産後2週間で両親が感染症にかかってしまい、里帰りは急遽終了し自宅でのワンオペがスタートしました。
同時期に夫も体調を崩し自宅内で隔離生活。
そのうえ、私自身も体調を崩してしまい、母乳育児で市販薬が飲めない・病院にも行けないという状況になり、完全に心が折れ、泣きながら朝から晩まで新生児のお世話と夫の看病をしていました。
「このままだとダメだ!何かに頼らねば!」と思ったときにふとこの産後ケアコラムのことを思い出し、市の保健センターと産院に問合せました。

宿泊型を選んだのは強制的に休める環境を作りたかったから

私が住んでいる自治体では日帰り型も居宅訪問型もありましたが、利用するなら宿泊型しか考えていませんでした。
私の性格上、家にいると家事をしなければないという気持ちから動いてしまうので、何もしなくていい環境に身を置くしか休めないと思ったからです。
また、出産をした病院が産後ケア施設として利用できたことも選んだ理由の一つで、一度お世話になったことがある助産師さん・看護師さんや施設の状況を知っている方が安心できると思ったからです。

利用料金は6泊7日分で18,000円

宿泊型の産後ケアの利用料金は1泊2日(4食付き)で1万円でしたが、自治体の助成により3,000円になりました。
(お住いの自治体によって利用できる施設や料金が異なるため、ホームページなどで調べてみてください。)
生後2か月のときに2泊3日、生後3か月のときに4泊5日で利用し、合計で1万8,000円かかりました。助成がない場合は6万円なので、その差額は4万2,000円になります。

滞在期間中は基本的に母子別室が推奨されていたので、1回目の利用時はほとんどの時間を預かってもらいました。
2回目の利用時は人見知りが始まっていたので預けることは少なかったものの、家事をしなくて良いこと、食事が運ばれてくるだけでもありがたかったです。
また、乳房のケアを1日4回くらい受けたり、授乳に関するアドバイス、日々の生活の悩みなどを聞いてもらったりました。
預かっている間に赤ちゃんといるとなかなかできないことや、4月から保育園に入れるための情報収集や保市役所への問合せをしていました。

産前産後はもちろん、教育費や子供の衣服、食費などで何かとお金がかかるので節約したい気持ちもあると思います。
1万8,000円を安いと思うのか高いと思うのかは人それぞれだと思いますが、当時の私にとっては必要経費でした。

<全国の「産後ケア事業」の一例>

自治体事業費用
東京都世田谷区母子のケア・育児支援・各種相談・食事の提供ショートステイ(1泊2日)
利用料金:9,000円
※非課税世帯は減免制度あり
東京都八王子市母子のケア・育児支援・各種相談・食事の提供ショートステイ(1泊2日)
利用料金:6,000円
※非課税世帯は自己負担額免除
大阪市母子のケア・育児支援・各種相談・食事の提供ショートステイ(1泊2日)
利用料金:4,250円
※非課税世帯は2,500円
名古屋市母子のケア・育児支援・各種相談・食事の提供ショートステイ(1泊2日)
一般世帯の利用料金:3,520円
※非課税世帯は0円
京都市母子のケア・育児支援・各種相談・食事の提供ショートステイ(1泊2日)
一般世帯の利用料金:4,930円
※非課税世帯は490円、高額所得世帯は1万2,320円
福岡市母子のケア・育児支援・各種相談・食事の提供ショートステイ(1泊2日)
利用料金:3,000円
※非課税世帯は自己負担額免除

※詳しい助成内容については、お住いの自治体のホームページ等でご確認ください。

問合せから利用まで約1か月かかったけど利用して本当に良かった

産後ケアを利用するにあたって、まず産院に問い合わせたところ、予約がいっぱいでだいたい1か月後でなければ利用できないこと、産院で直接予約すると自治体の助成が受けられないため、自治体へ問合せるように言われました。
自治体に問合せたところ、希望する産院以外もだいたい1か月後くらいしか予約が取れないとのことだったので、やむを得ず1か月半待つことになりました。

産後ケアは生まれてからでなければ予約できませんし、いつ生まれるかはわからないので事前に予約しておくこともできません。
また、産まれてすぐはお世話に必死で予約をすることもままならないですし、そもそも支援が必要になるかもわかりません。

私の場合は大丈夫でしたが、待っている間に限界を迎える可能性があるため、早めに利用を検討すること、他に使えるサービスがないか調べて利用することをおすすめします。
産後の寝不足や疲労、赤ちゃんのお世話をしながら調べ物をするのは困難なので、妊娠中に使える制度がないか調べておきましょう。

まとめ

心身ともに不安定な状態にある産後は、育児や家事を無理に頑張る必要はありません。ママの仕事は、まず体をゆっくり休めること。
そのためにも、各種産後ケアサービスの利用がおすすめです。

自治体が主導で実施している産後ケア施設なら、1泊2日で食事込みでも1万円以下で利用できる場合があります。
宿泊が難しいときには、日帰り型・居住訪問型の産後ケアや、家事代行、食事宅配サービスを利用しましょう。

お金のことが心配なら、キャッシュフロー表を作成してシミュレーションをしてみることをおすすめします。
これからどれくらいお金がかかるのかなどお金の流れを予測することで、漠然としたお金の不安を解消することができます。
また、あわせて家計診断を行い、ムダな部分をみつけることで、毎月の貯蓄額が増やせたり、産後ケアなどのサポートに使えるお金を捻出できることもあります。

お金の専門家であるファイナンシャル・プランナーに依頼すれば、簡単にキャッシュフロー表の作成、家計診断ができるのでおすすめです。
FPナビでは、平日・土・日・祝日問わず、お客さまのご希望の日時でに合わせてご自宅や飲食店、オンラインでご相談を受け付けております。
一人で抱え込まず、できる限り外部の専門家の力を借りて辛い産後を乗り越えていきましょう。

※この記事は2025年12月時点の法律・情報に基づき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。

出典

こども家庭庁「産後ケア事業について」
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/0238af12-b583-4c09-9a67-0f2f7cb19c1c/028b6e96/20241120_councils_shingikai_seiiku_iryou_0238af12_04.pdf
こども家庭庁「子育て世帯訪問支援事業について」
https://www.cfa.go.jp/policies/kosodateshien/jido-homon

執筆者

ニッセンライフ 松田

ニッセンライフ 松田

保有資格:3級ファイナンシャル・プランニング技能士
コールセンターや訪問営業をしていた経験を活かし、ホームページのコラムやコンテンツの執筆を行っている。
わんぱく娘の育児と仕事の両立に奮闘中。

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