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コロナ禍のバースプラン作り。帝王切開の可能性もふまえて書こう

コロナ禍のバースプラン作り。帝王切開の可能性もふまえて書こう

コロナ禍の出産を控え、「バースプランはどうなるの?」と不安な気持ちになっていませんか?

コロナ禍の出産には制限が多く、新型コロナウイルスへの感染状況によっては帝王切開になる可能性もあります。希望していたバースプランが叶わないこともあるでしょう。

筆者自身、コロナ禍の2020年7月に第二子を出産しました。
通院から出産、入院に至るまで数々の制限があり、100%希望どおりのバースプランとはいきませんでした。それでも事前にできること・できないことを細かく確認していたため、落ち着いた気持ちで出産できましたし、最低限の希望は叶いました。

この記事では筆者の経験をふまえたうえで、コロナ禍でのバースプラン作りのポイントを解説します。「バースプランをどう書いたらいいかわからない」人や「帝王切開への不安がある」人は、参考にしてみてください。

コロナ禍の出産ではバースプランに制限がある

陣痛から出産、入院・退院までの過ごし方について、さまざまな希望を書くバースプラン。

希望する内容は人それぞれですが、「立会い出産をしたい」「出産後すぐに母乳をあげたい」などの内容を書くのが一般的です。

筆者も第一子出産時には、「陣痛が不安だから呼吸法についてリードしてほしい」といったことを書きました。細かく書くことで不安や思いを伝え、できる限り理想の出産に近づけるのがバースプランのメリットです。

ところがコロナ禍の出産では、希望どおりのバースプランを叶えることが難しくなっています。
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、多くの病院では立会い出産や面会が制限されているからです。そのうえ、病院や地域の医療状況によっては「妊娠後期に感染したら帝王切開で母子分離」という措置が取られるケースもあります。

コロナ禍でバースプランを記入する際は、病院でどのような制限があるのか、感染したときの対応はどうなるのかをよく確認し、制限があることを理解したうえで作成する必要があります。

妊娠中の新型コロナウイルス感染は帝王切開になる可能性も

先述のとおり、妊娠中に新型コロナウイルスに感染したら、母体の状況やかかりつけ医の判断によっては帝王切開となり、転院・母子分離となる可能性があります。

帝王切開について、日本産婦人科医会では「万が一妊婦さんが本症にかかってしまった場合」の対応として、以下のように記載しています。

(以下引用)
“8 万が一妊婦さんが本症にかかってしまった場合
かかりつけの先生から専門の医療機関(※)に移っていただいての治療や分娩管理を行うこともあります。分娩については、帝王切開が多いという報告がありますが、症状や医療機関の体制によって方針が異なることもあります。主治医と分娩の方針について説明を受けてください。
※現在厚労省では、各都道府県に地域の実情に応じた対応が取れるよう要請しており、各都道府県では対応協議が進められています。”
(引用ここまで)
引用元:「―新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について(9報)―」(日本産婦人科医会)
https://www.jaog.or.jp/wp/wp-content/uploads/2020/12/201201.pdf

つまり、100%帝王切開になると決まっているわけではありません。
あくまでケースバイケースです。

筆者自身は、かかりつけ医から「妊娠後期に新型コロナウイルスで陽性反応が出たら他の専門病院に転院してもらい、帝王切開で出産。出産後すぐ母子分離となる」と言われました。

この点は妊娠週数や母体の状況、かかりつけ医の状況、地域の感染拡大状況などで変わってくるため、事前によく確認しておきましょう。

コロナ禍でできるバースプラン・できないバースプラン事例

コロナ禍でできるバースプラン・できないバースプラン事例
コロナ禍における出産時の対応は病院によって異なりますが、病院によっては面会制限・立会い出産の中止といった措置をとっています。

筆者の場合、立会い出産は「2時間以内なら家族一人だけ立ち会える」という制限がありましたが、面会は中止されていました。ここは地域の感染拡大状況や、かかりつけの病院の方針によって異なるため、まずは病院で出産時における制限を確認しておきましょう。その際に、どのようなバースプランなら実行可能かを細かく聞いておくことが大切です。

ここでは、面会や立会い出産が制限されている場合にできるバースプラン・できないバースプランの事例を紹介します。
 

コロナ禍でできる・考えたいバースプラン事例

ここでは、立会い出産や面会に制限がある場合に書けるバースプランの事例を紹介します。

  • 家族がいないので代わりに陣痛の際は腰をさすってほしい
  • 出産直前にテレビ電話をつないで「リモート出産」したい
  • 出産直後にテレビ電話をつなぎ、家族に赤ちゃんを見せて会話したい
  • 赤ちゃんの産声をスマホで録音したい
  • 出産後に母子一緒の写真を撮って欲しい
  • 入院中一人で不安があるため、授乳や沐浴など細かく説明してほしい


筆者は立会いができるかどうか不安だったため、出産後の赤ちゃんの記録(産声の録音、写真撮影)を一通りお願いしていました。

もちろん、実際の出産では何が起きるかわかりません。母体と赤ちゃんの状況、病院側の体制によっては上記の事例でも対応が難しくなることはあります。

それでもバースプランに書いておけば、状況次第で希望が叶う可能性もあるのです。
確実なことはわからなくても、できる限り具体的に書いて希望を伝え、病院側と理想の出産について話し合うことが大切です。

コロナ禍ではできない・対応が難しいバースプラン事例

ここでは、コロナ禍では対応が難しいバースプラン事例を紹介します。
立会い出産や面会制限があると、以下の方法は難しくなるでしょう。

  • 夫や子どもなど家族の立会い出産
  • 夫のカンガルーケア
  • 入院中の面会や家族の宿泊


また妊娠後期に新型コロナウイルスに感染していることがわかった場合には、さらなる制限が発生する可能性があります。
帝王切開の可能性については、次の項で詳しく説明しましょう。

帝王切開に備えてバースプランは2つ用意しておこう

先述のとおり、コロナ禍での出産は帝王切開になる可能性があります。
そのためバースプランを作成する際は、万一のことを想定して2つ用意しておくことをおすすめします。

1.今のかかりつけ病院で産むバースプラン
∟立会い出産・面会制限はあるが、予定どおり経膣分娩。ビデオ通話やカンガルーケア、出産後すぐの母乳などはできる可能性が高い。「コロナ禍でできるバースプラン・できないバースプラン事例」を参考に、バースプランを作る

2.新型コロナウイルス陽性となり帝王切開、転院先の病院で産む場合のバースプラン
∟転院先の病院の状況について事前に確認。母子分離の場合、母乳は無理でも写真撮影や産声録音は可能かなどを確認しながら、バースプランを作る。ただし、陽性者の対応は医療状況や保健所の指示で変わるため、事前にバースプランの実行を確約できない点は理解しておこう

どちらにしても、出産では何よりも母体と赤ちゃんの保護が優先です。バースプランはあくまで「可能であればお願いしたい希望を書くもの」という認識を忘れないようにしましょう。

また、帝王切開の出産は心身ともに疲弊しますが、加入している医療保険があれば給付金の対象になる可能性が高いです。万一のことも想定し、医療保険の内容を確認しておくことも忘れないようにしましょう。

まとめ

コロナ禍の出産ではバースプランに制限があるため、以下3つのポイントに注視して作成してください。

  • バースプランは「今の病院で経膣分娩」と「感染して帝王切開」のケースを想定して、2つ作る
  • 今の病院で経膣分娩:立会い出産や面会制限があるため、リモート出産やビデオ通話などできることを確認しながらバースプランを作る
  • 感染して帝王切開:日々の感染拡大状況・医療状況によって変動するため、バースプランの実行そのものが難しい。事前に転院先の病院や入院対応について確認しつつ、受け入れ病院の負担にならない範囲で最低限のバースプランを作る

出産時の状況によっては、バースプランは叶わない可能性があります。
ただ、書いておかなければ何も伝えられないのも事実。「可能であれば」のスタンスで書いておき、用意しておくと後悔が少ないのではないでしょうか。

バースプランとあわせて、医療保険の確認も忘れずにしておきましょう。
万一帝王切開の出産になれば、医療保険の給付金がおりる可能性が高いです。金銭的な保障は、少しでも不安な気持ちを和らげてくれるでしょう。加入中の保険があれば、内容を確認してみてくださいね。


※この記事は2022年3月時点の法律・情報に基づき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。

出典

「―新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について(9報)―」(日本産婦人科医会)
https://www.jaog.or.jp/wp/wp-content/uploads/2020/12/201201.pdf

執筆者

服部 椿

服部 椿

プロフィール:FP分野専門のフリーランスライター。
子育て中のママFPとして、子育て世帯に役立つ家計や投資、お金に関する情報を発信中。
保有資格:2級FP技能士

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