教育・子育て

子育てに疲れてしまう原因は?ストレス発散方法とストレス源をなくす方法も解説!

子育てに疲れてしまう原因は?ストレス発散方法とストレス源をなくす方法も解説!

今回は、子育てで感じるストレスをうまく発散する方法について紹介します。子供はかわいい存在です。しかし、ときには子供と接することに疲れたり、「ひとりになりたい」という気持ちが生まれたりすることもあります。ずっと気を張り詰めているとストレスも溜まってしまいます。 
ストレスを溜め過ぎると、肌荒れ、不眠、頭痛や腹痛など、体にも不調が現れ始めます。上手にストレスを発散できないと、子供の顔を見るだけでもイライラしてしまい、親子関係にも悪影響が出てしまうかもしれません。子供との接し方に悩んでいる方、どうにかストレスを解消して子供と笑顔で向き合いたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。 

子育て中でも「ひとりになる時間」は必要!


子供が小さいうちは、24時間ずっと目を離すことができません。育児でつらいと感じるのは、肉体的な疲れだけではなく、一日中ずっと緊張している状態にさらされた心の疲れもあるでしょう。子供は、ちょっと目を離したすきに取り返しのつかない事故に巻き込まれてしまう場合があります。 
 
子供の命を守るために、保護者は毎日プレッシャーにさらされます。ワンオペ育児であればなおさらでしょう。だからこそ、子供の手が届く範囲に物を置かない、喉に刺さらないような柔らかい歯ブラシを使うといった、目を離しても安全が確保できるような工夫が必要です。しかし、そのような工夫をしてもなお、完全に事故を防げるわけではないため、保護者の気苦労は絶えません。 
 
子育ての疲れを癒すためには、まず「子供の命を危険にさらしてはならない」という絶え間ない緊張から解放される状況をつくることです。つまり、ひとりになる時間が必要なのです。緊張状態から離れるチャンスがないと、育児に携わる方のストレスはいつまでも解消されないでしょう。とはいえ、自力で「ひとりの時間」を捻出することはできません。家族に育児をお願いして時間をつくったり、一時預かり保育を利用したりと、「周囲を頼る」という選択肢を増やすことが重要です。 
 
母親の育児ストレスに関する研究によれば、母親が育児ストレスを持つと子どもの反応に敏感に対応する余裕がなくなり、子供からの問いかけに応答しなくなること、育児ストレスが高い母親の子供は母親に対して心理的な距離をとる傾向があるそうです。
ストレスを抱えた状態で子育てをすることは、その後の親子関係にも影響を与えることになりかねませんので、 自分がリフレッシュすることを後ろめたいと思う必要はありません。十分な睡眠を取り、休む時間をつくり、ときには誰かに悩みを相談して、自分が楽しむ時間も大切にしましょう。 

自分に合う「ストレス解消法」を持っておこう

スキマ時間やひとりの時間を持つことができたら、以下のようなストレス解消法を実施してみましょう。 

十分な休養を取る

保護者は、子供の安全を守るために四六時中気を張っていたり、家事や子供のお世話に追われたりと、精神的にも肉体的にも常に緊張状態におかれています。乳幼児の母親の育児ストレスに関する研究では、62%の母親が「育児のために身体の疲れや睡眠不足がある」と回答、ストレスの要因のひとつであるとしています。子育てに追われて休めない日々を過ごしている保護者も多いでしょう。 
 
精神疾患の多くに睡眠障害が出るように、睡眠は体だけではなく心とも密接な関係があります。 睡眠には心身の疲労を回復する働きがあり、こころとからだの健康維持に欠かせません。特に乳児期のうちは数時間おきに授乳が必要なことから、まとまった睡眠時間が取りにくく睡眠不足に陥りやすいので、家族の協力を得て休むことは大切だといえます。ストレスを溜め過ぎないために、以下のような心も体もゆっくりと休まるようなことをしてみましょう。 
 
・仮眠を取る 
・音楽を聴く 
・軽い読書をする 
・アロマを焚きながらコーヒーを飲む 
・ゆっくりとお風呂に入る 
 
寝る前に温かいお風呂に入ると、睡眠の質が高まるといわれています。子供が小さなうちはゆっくりとお風呂に入る時間が取れませんが、こういうときこそ家族の協力を得て、ゆっくり浴槽につかる時間を取るだけでもリラックスできるでしょう。お風呂に入る余裕はなくても、明かりを落とした部屋で目をつぶって横になるだけでも、心身は休まります。 
 

思いっきり笑う

笑うこともストレス解消につながるといわれています。声を出して笑うと、主観的なストレスが減り、コルチゾール(ストレスホルモン)濃度が低下するからです。ストレスにさらされているときには、笑うふりをするだけでも、ストレスから回復しやすくなるという研究結果もあります。まずは、意識的に口角を上げてみましょう。 
 
また、苦しい状況・不安な状況をユーモアに置き換えることで客観視ができるようになり、主観的な不満・不安が薄れ、冷静になれるというメリットもあります。「イライラすることが増えてきたな」と感じたら、あえて子供と一緒に遊んだり、子供向けアニメを観たりして、思いっきり笑えるような状況をつくってみてください。 

思いっきり泣く 

人によっては、思いっきり泣くことでストレスを発散できる可能性があります。行動的で社交的な性格(外向性)の方であれば、泣くことでストレス軽減や気分の改善につながることがわかっているからです。ただし、やや内向的な性格で、泣くことに対して罪悪感や恥ずかしさを覚える方の場合は、かえってネガティブな感情を抱いてしまう可能性もあります。泣くことはストレス発散につながると言われていますが、人によっては逆効果になってしまうこともあるので注意が必要です。 
 
子供向けのアニメや映画には、大人が見ても感動できる作品が数多く登場しています。子供と一緒に映画を観て、感動を共有することで親子の絆を深められるだけではなく、ストレスの解消にもつなげられるかもしれません。 

運動をする

体を動かすことには、ネガティブな気持ちを発散させたり、心をリラックスさせたりする効果があります。子供の行動が落ち着いてきて、以前よりも動く機会が少なくなったと感じたら、短期間の激しい運動と休息を交互に行う「HIIT(ヒット)」にチャレンジしてもよいかもしれません。HIITはハードな筋トレを4分間だけ行うという短時間のトレーニングで、家事のスキマ時間にも取り入れやすい運動方法です。 
 
多くのトレーナーがHIIT動画をYouTubeなどの動画サイトに上げています。集合住宅に住んでいる方向けに騒音の心配がない「飛ばないトレーニング」の情報もあるので、ぜひ参考にしてみてください。なお、負荷の大きいトレーニングをいきなり行うとケガをしてしまうおそれがあるので、準備体操やストレッチで体を温めてから行うようにしましょう。 

美容室や歯医者に行く

子育て中は、白髪を染めたり虫歯を直したりするたった1時間さえ満足に確保することが難しい場合があります。子供を預けることができたら、たとえ「自分の身だしなみに気を配っている暇はない」と思っていても、美容室や歯医者へ行く日をつくることをおすすめします。美容室や歯医者ではひとりの時間を持てるうえ、「自分を大切に扱ってもらう」という体験もできます。他人から大切にされるという体験を積み重ねることで自信がつき、子供にも余裕ある対応ができるようになるでしょう。 
 
「自分へのご褒美」は、自分を大切にするという意味で効果的ですが、中には避けるべき行動もあります。たとえば、晩酌・やけ食い・やけ買いです。これらは健康を害したり経済的なダメージを受けたりするデメリットがあるため後悔しやすく、本末転倒な結果になりかねないという危険性があります。飲酒・食事・買い物はストレス発散のために行うのではなく、頑張った自分へのご褒美として少しずつ楽しむ程度に留めましょう。 

育児疲れのストレスを根本解決するための対処法

課題に気付いているにもかかわらず先延ばしをしてしまうと、不安が膨らんでしまい、心身に悪影響を及ぼす可能性があります。育児疲れのストレスを根本的に解決するためにも、現状の課題と向き合うことも検討しましょう。 

夫婦で教育方針を一致させる

「子供にどのような教育をするか」という点で、夫婦は揉めてしまいがちです。2人が子供のことを真剣に考えていても、どうやって子供を育てていくのかといった教育方針について話していなければ、夫婦は自然と対立してしまいます。 
 
たとえば、妻は子供の希望をできるだけ叶えて、アルバイトはせず学業に専念してほしいと思っているとします。しかし夫は自身の経験から、アルバイトをしながら大学に行くべきだと考えているかもしれません。こういった価値観をお互いが理解していないと、夫婦間で意思疎通が取れずに、関係の溝ばかりが深くなっていきます。 
 
妻にとって、もっとも身近な存在は子供の父親である夫です。夫が子育てに参加してくれる・支えてくれるという感覚があると、妻の子育てに対する満足感は高まります。逆に言えば「夫が子育てに参加している」「夫が支えてくれている」という感覚を得られないと、妻は子育てに対して不満を持つようになるということです。子供がいくつになっても、夫婦間の対話が少ない限り、この問題はついて回ります。パートナー自身がストレスの原因だと感じるようになれば、なおさら話し合いは難航するでしょう。 
 
定期的に夫婦間で情報や意見を共有する場を設けて、お互いの話し合いによって教育方針を一致させておくことで、意見の食い違いによるストレスを減らすことができます。 

お金の不安を解消する

お金の問題についてはどうでしょうか。結婚と出産に関する全国調査「出生動向基本調査」によると、夫婦が理想とする数の子供を持たない理由として「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」を挙げる方が半数を占めており、子育て中の親にとって子育て・教育資金は大きな不安要素のひとつになっています。
 
このような不安は、「子育てにはたくさんのお金が必要だ」というイメージや、「教育費を貯められない」といった知識・技術不足によります。もし、子育てにかかるお金について悩んでいるという方は、お金のプロであるファイナンシャル・プランナー(FP)に相談してみるというのも1つの方法です。必要な金額と貯め方を理解すれば、解決方法も明確になるため、不安も小さくなるでしょう。 
 
ニッセンライフの「FPナビ」では、FPに無料で相談できるサービスをご用意しています。外出が難しい方は、FPがご自宅までお伺いすることも可能で、ご自身が希望する分野に強いFPを検索することもできます。教育資金に不安を抱えている方は、無料相談ができるFPナビを活用して、子育ての不安を少しでも軽くしてみませんか。詳しい内容は、以下よりご覧いただけます。 
教育資金はファイナンシャル・プランナーにお任せ! 

出典

公益財団法人発達科学研究教育センター 紀要 「発達研究 Vol.22」2008年「母親の育児ストレスと母子関係 ―縦断研究による検討」
https://coder.or.jp/wp/wp-content/uploads/2022/10/HDRVol22.04.pdf
公益社団法人日本小児保健協会「小児保健研究」第64巻第3号(平成17年5月)「乳幼児を持つ母親の育児ストレスに関する要因の分析」
https://www.jschild.med-all.net/Contents/private/cx3child/2005/006403/008/0425-0431.pdf
国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」
https://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou16/JNFS16gaiyo.pdf

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