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給料天引き貯蓄とは?貯めてる人が活用する「勝手に貯まる仕組み」づくり
お金を貯める方法は、意外と身近にあるものです。勤務先に、「財形貯蓄」や「社内預金」と呼ばれるシステムがないかどうか確認してみましょう。もしあれば、そのシステムを活用することでコツコツと確実に貯金することができるのです。
以下では、そんな貯蓄システムについてご紹介します。
■無駄遣いしない、できない貯蓄システム
「毎月の給料はほぼ使い切ってしまって、貯金が増えていかない」ということ、ありませんか?そのような人に役立つのが、「財形貯蓄」や「社内預金」といった、給与天引き貯蓄です。給与天引き貯蓄とは、月々の給与が口座に振り込まれる前に、一定額を天引きして貯蓄に回すシステムのこと。
- 手取りと貯蓄を分けるので、無駄遣いを防げる
- 一度手続きすれば毎月自動で貯蓄でき、手間がかからない
- 一般より金利が高い場合が多い
- 貯蓄奨励金が出る企業もある
■財形貯蓄と社内預金の違いとは
財形と社内預金は、いずれも勤労者を対象とする給与天引き貯蓄の制度です。近年では財形が主流となり、社内預金の制度を設ける企業は少なくなっていますが、両者には次のような特徴があります。
勤労者財産形成促進制度の略称で、定期的に賃金から一部を天引きし、勤務先を通じて金融機関の貯蓄商品で貯金する仕組みです。財形貯蓄向けの商品は、一般の貯蓄より金利を優遇されることも。また、勤務先によっては奨励金を受け取れる場合や、貯蓄支援策である「財形給付金」「財形基金制度」を受益できる場合もあります。 財形貯蓄には「一般財形貯蓄」「財形年金貯蓄」「財形住宅貯蓄」の3種類があり、それぞれ目的や積立期間が異なります。
一般財形貯蓄
積立期間は原則3年以上です。貯蓄の目的は自由で、年齢制限もありません。
財形年金貯蓄
55歳未満の人が5年以上積み立て、60歳以降に年金として受け取ります。
財形住宅貯蓄
マイホーム購入を目的として、55歳未満の人が5年以上積み立てる貯蓄です。 財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄は、元利合計550万円までの利子が非課税となります。
◇社内預金
社内預金制度は、勤務先が従業員の給与を天引きして預金する制度で、福利厚生の1つです。労働基準法によって、社内預金の利率は年0.5%以上と決まっているため、一般の銀行預金や財形貯蓄より効率良く貯金できるといえます。
また、「社内預金を強制してはならない」「貯金はいつでも引き出せなければならない」ことも、法律で定められています。
■勤務先に給与天引き貯蓄のシステムがないときは
勤務先に財形や社内預金の制度がないのであれば、銀行の自動積立定期預金口座を活用して、自分で給与天引き貯蓄のシステムを作ると良いでしょう。
- 給与振込口座と同じ銀行で、自動積立定期預金口座を開設する。
- 振替日は、給与振込み日かその翌日に設定する。
- 積立額は、月々の給与から貯金に回したい金額に設定する。
このように設定しておけば、毎月給料日に給与が振り込まれると、貯金したい金額が自動積立定期預金口座へ自動振替されます。給与天引き貯蓄システム同様、無駄遣いする暇がないので、しっかりと貯金することが可能です。
■あなたにベストな貯蓄方法をプロに相談
「月末に残ったお金を貯金に回せばいいや」では、貯金額はなかなか増えていきません。より確実に貯金するためには、「お給料が入ったらまず貯蓄分を確保する」「知らず知らずのうちにお金を貯められる仕組みを作る」ことが大切。今回ご紹介した給料天引き貯蓄は、そのうちの1つです。
堅実にお金を貯めるための手段は、ほかにもたくさんあります。ファイナンシャル・プランナーに相談して、自分の支出状況や貯蓄目標額、ライフスタイルに合った貯蓄プランを立ててみてはいかがでしょうか。