家計
共働き・世帯年収800万以上は危険!貯金ができない高年収家庭にみられる3つの共通点とは?

一般的に高年収で生活に余裕のあるイメージの「年収800万円」世帯。しかし、「年収は800万円以上なのに、貯金が全くできていない」という家庭が増えているようです。年収が高いのに、貯金ができない理由は、知らず知らずのうちにメタボ家計になってしまっていることでしょう。メタボ家計とは、さまざまな支出が膨れ上がってしまっている家計状況のこと。共働きで収入源が2つあるのに、なぜメタボ家計になってしまうのでしょうか。その原因を把握し、健康的でスリムな家計にしていきましょう。
■共通点(1)“見栄消費”が多い
年収300万円~400万円の家庭にはない、高収入家庭だけの特徴がこの“見栄消費”です。
年収800万円程度の高収入家庭では、子どもは私立の学校へ、買物は高級スーパーで、ママ友とのランチはホテルで高級フレンチ、服やバッグはブランド物を……など、年収に見合ったふさわしい暮らしをしようと見栄を張って、1ランク上のものでそろえようとしてしまう傾向があります。
しかも、高収入家庭では高額なローンも組みやすい状況にあるため、車や住居などの高収入家庭のステータスとして成り立ちやすいものに関しては、さらに出費してしまいがちです。
年収があがる度に1ランク上の生活を求めた結果、車は高級車を、住居は新築5LDKの庭付き一戸建てや高層マンションを・・と、求めるレベルが高くなっているのではないでしょうか。しかし、 年収があがる度に出費が増えていくようではいくら高収入でも貯金を貯めるのは難しいでしょう。
■共通点(2)お互いの財布を把握できていない
共働き家庭でもっともお金が貯まらないケースといわれているのが、「夫婦のお財布が別々」の世帯です。財布を別に分けているせいで、お互いの収入を何にどれくらい遣っているのかが把握できておらず、「相手がいくらか貯めてくれてだろう」となんとなく貯金も相手任せになっているという夫婦も多いのではないでしょうか。
「貯金」とは、そもそも「子どもの将来のため」や、「夫婦の老後のため」などの目標の実現のためにするもので、夫婦で共同しなければ目標達成は難しいのです。お互いの収入と支出を把握し、クリアな家計を徹底することで無駄な出費を減らして共同で貯金に取り組むことができます。
夫婦間で家計管理についてコミュニケーションを取ることは、夫婦(家族)の将来のためでもあるのです。
■共通点(3)家計にメリハリがない
貯金ができない家庭にありがちな、「メリハリがない家計」とは、毎月の支出項目がほぼ同じで変化がない家計のことを指します。しかし、節約し、貯金を増やすうえで大切なのは家計にメリハリをつけることです。
人の生活は日々変化がつきものです。突然の冠婚葬祭による出費が増加したら、その月は外食を控えて基本の貯金額を崩さないようにするなど、「出費にメリハリをつければ、ストレスもたまらずにトータルで目標の貯金額を達成する」ことができます。
髪が伸びていないのに「習慣だから」という理由でいつもの美容院でヘアカットとカラー、特に欲しいというわけではないけれどデパートに行ってつい新作の服を買って、夫婦での外食も毎月恒例のお店で・・・という生活を見直し、「本当に必要なものを、必要なときに買う」「大きな出費があった月は、その分他の出費を抑える」ということを心がけるようにしましょう。
上述した、メタボ家計の3つの特徴。1つでもあてはまる家庭があれば、要注意です。
精神的にストレスを感じることなく、無理なく貯金するためには、まずは貯金の目標額を定めることが大切です。今後、子どもが大きくなったらどれだけお金がかかるのか、夫婦の老後のことも考えたらいくらの貯金をしておけば生活していけるのか、将来設計と共に必要貯金額について考えましょう。必要貯金額=目標金額を定めたら、現在の支出の取捨選択をしましょう。支出が大きくなってしまっているメタボ家計において支出の取捨選択はなかなか難しいもの。しかし、子どもや将来のことを考えて不必要な出費を減らして節約することが、家族の幸せな未来につながるのです。
効率的な貯金の第一歩として、まず先取り貯蓄をすることも、メタボ家計の改善には効果的です。先取り貯蓄を行えば、給料から貯蓄分があらかじめ天引きされた状態になるため、いやおうなしに残った金額で家計をやりくりしていく癖が身に付きます。はじめから「今月はこれだけの収入しかない」という気持ちで日々過ごしていけば、その生活レベルにも慣れていくものです。先取り貯蓄をする場合には、給料から天引きされる貯蓄分の金額を決めて、月々本当に使えることになる金額を算出したうえで、月ごとの各項目の支出額を決めることが大切です。
共働き・高年収の夫婦にありがちなメタボ家計。
子どもの将来や自分たちの老後などのことを考えて、しっかりと貯蓄を行っていきたいものです。メタボ家計の解消は家計に良いだけではありません。目標ができて会話が生まれるので、夫婦仲がさらに良くなることも考えられます。紹介したメタボ家計の原因や、対策を参考に、健康的な家計を目指していきましょう。
※この記事は2017年4月時点の法律・情報にもとづき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。