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通販型と代理店型、自動車保険はどっちがいいの?

自動車を所有している家庭にとって、毎月の自動車保険の保険料支出はできるかぎり安く抑えたいものです。その流れからか近年、「通販型(※1)」と呼ばれる自動車保険がシェアを拡大しており、テレビCM等のPR広告も日常的に目にするようになりました。しかしながら、「保険料は安くなるらしいけど、本当に大丈夫なの?」「通販型と代理店型(※2)はなにが違うの?」など、疑問を感じている利用者が多いのも事実でしょう。ここでは、通販型自動車保険と代理店型自動車保険のメリット・デメリットを解説していきます。
※1 本記事での「通販型」とは、保険会社のホームページで直接契約するインターネット完結の自動車保険を指します。
※2 本記事での「代理店型」とは、ディーラーや保険代理店を通じて対面で契約する自動車保険を指します。なお、本記事での「通販型」「代理店型」保険は全ての自動車保険の種類を網羅するものではありませんのでご了承ください。
■代理店型と通販型の自動車保険の違いとは
代理店型と通販型の自動車保険の違いを簡単にいえば、契約の際に「代理店を介するかどうか」です。代理店型の自動車保険は、自動車保険会社と利用者が直接やり取りして契約を結ぶわけではなく、自動車保険会社と提携している代理店を通じて契約を結びます。代理店は、提携している自動車保険会社の窓口となって利用者への顧客対応を行うことで、自動車保険会社と利用者とのいわば「橋渡し役」になっているのです。
従来、自動車保険といえば、自動車を購入したディーラーや保険代理店を通じて加入する代理店型が主流でした。対して、近年増えてきた通販型は、利用者と自動車保険会社との間に代理店を持ちません。個々の代理店が橋渡しになるのではなく、利用者自身がインターネット等の手段で直接保険会社に申し込みを行います。保険プランや料金の見積もりもインターネット上で行い、それに対する相談もメールや電話で直接保険会社の担当者とやりとりします。このように通販型の自動車保険は、代理店型のような「顔と顔を合わせて相談する」という対面のコミュニケーションがありません。その結果、代理店に業務を委託するための人件費や店舗経費などが圧縮され、利用者が負担する保険料を比較的に安く提供できるようになりました。
ここまで聞くと、「通販型」の方がコストも安く魅力的に感じる人が多いでしょう。しかし、自動車保険で大切なのは保険料だけではありません。
以降の項で、代理店型自動車保険と通販型自動車保険それぞれのメリット・デメリットをお伝えします。
■代理店型自動車保険のメリット・デメリット
【代理店型自動車保険のメリット】
・代理店担当者によるサポートがあるので、保険の知識がない方でも安心して自分に合ったプランを選べる
・申込・更新時どちらも代理店のサポートがあるため、満期時の継続忘れや入力ミスによる補償の選択間違いなどのトラブルが起こりにくい
・特約が豊富で多様なプランが選択できる(車種によるプランの制限があまりない)
【代理店型自動車保険のデメリット】
・通販型に比べて保険料は割高になることが多い
・代理店・ディーラーの担当者によってサポートの質が異なる可能性がある
代理店型自動車保険は、やはり保険のプロが対面で説明を行う分、利用者が安心して契約を締結できる点が特徴です。しかし、サポートを依頼する担当者の知識が不足していたり、アフターフォローがなかったりといった事態もありえるため、信頼してカーライフを任せる担当者を見つけることが最も重要といえます。 また、代理店が自動車保険会社との間に立って橋渡しを行う分、提供するサービスのコストが高くなってしまい、利用者が負担する保険料も通販型より代理店型のほうが割高になりがちです。この点は、代理店型自動車保険のデメリットだといえます。
■通販型自動車保険のメリット・デメリット
【通販型自動車保険のメリット】
・代理店型に比べ保険料が割安なことが多い
・利用者自身で自動車保険料を比較・検討しやすい
・プランの申込・更新(見直し)を利用者自身のタイミングで行いやすい
【通販型自動車保険のデメリット】
・代理店型のように対面での相談ができない
・自分自身でプランを選択しなければいけないため、保険や自動車、自動車事故に対する知識がある程度必要になる
・車種によってプランが限定されたり、車両保険は契約できない場合があったりと、契約できるプランが限られている
・満期時の更新についての督促が電話・メールでのフォローになることが多く、気付かない可能性も
通販型自動車保険は、従来発生していた代理店の手数料や店舗運営費を効率化し、利用者に安く保険を提供できるような仕組みになっています。したがって、代理店型よりも通販型の自動車保険のほうが、保険を契約するためのコストが低くなるため、保険料を比較すると割安になることが多く、少しでも保険料を節約したい利用者にとって大きなメリットになっています。
逆に、橋渡し役の代理店や担当者が存在しない分、契約・更新等の手続きやプランの決定などは全て自身で行う必要があります。また自動車保険に関する知識がある程度無いと自分に合った補償を選択するのは困難といえます。もちろん、保険会社によっては不明点などを電話やメールで質問することも可能ですが、代理店型のような対面での相談ができませんので、補償内容の選択に関してはすべて自己責任といえます。この点は通販型のデメリットといえます。
■保険料を安く抑えるなら通販型がお得、細かなサポートなら代理店型がお得!
ここまで説明したとおり、代理店型にも通販型にもメリット・デメリットがあり、どちらが一概に良いということはありません。利用者ごとに異なるニーズがあり、カーライフも様々です。それぞれのニーズやカーライフに見合った形式で自動車保険を選択することが重要だといえるでしょう。
しっかりと比較検討し、ご自身にとって理想の自動車保険を見つけてください。
※この記事は2017年6月時点の法律・情報にもとづき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。