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今話題の投資方法!ソーシャルレンディングってなに?

今話題の投資方法!ソーシャルレンディングってなに?

最新の投資サービスとし注目されている「ソーシャルレンディング」

ソーシャルレンディングとは、「資金を投資したい人」と「資金を貸してもらいたい企業」をインターネット上でマッチングさせるサービスのことです。

ソーシャルレンディングの登場によって、個人では参加できなかった大手不動産領域や高額融資商品への投資が可能になるなど、今まで閉鎖的だったマーケットが徐々にオープンになりつつあります。
しかしながら、「ソーシャルレンディングって具体的にどんな仕組みなのか?」「リスクはないのか?」など、ソーシャルレンディングについて気になっているものの、躊躇している方もいらっしゃるでしょう。ここでは、ソーシャルレンディングの基本的な概要について解説します。

■ソーシャルレンディングの仕組み

「資産を運用したいけど、ハイリスク・ハイリターンの金融商品には投資する勇気がない」という方が、新しい投資先としてソーシャルレンディングを選択するケースが増えています。
ソーシャルレンディングの投資先としては、不動産領域ファンドやローン事業者、エネルギー事業を取り扱う企業など、さまざまな選択肢が用意されています。

ソーシャルレンディングサービスを展開する事業者は、インターネットを活用することでできる限りコストを抑えた運営を行い、その結果、資金を借りたい企業にとっては低利息で、投資家にとっては大きく利益を還元できる仕組みを作っているのです。

従来、個人単位の少額融資では、大きな資金を確保しようとしている企業に対して投資することはほぼ不可能でした。
なぜかというと、個人単位の投資家では大きな資金を確保できない背景があることから、企業は金融機関からの融資を主にしていたからです。

このように、今までクローズドマーケットだった金融業界にソーシャルレンディングというサービスが登場したことにより、複数の少額個人投資家を集めて大きな資金を確保することができるようになり、個人投資家が大型案件にも簡単に投資することが可能になったのです。
多くのソーシャルレンディングは、インターネットを通じて投資家を募集するシステムになっています。

個人単位の投資家は案件を選択したうえで、投資を行います。案件ごとに設定されている金額に投資総額が達した時点で、募集企業に対して融資が実行されます。融資が実行された後は一定期間ごとに企業から利息が支払われ、ソーシャルレンディングの運営事業者は、その利息を投資家に分配します。
ソーシャルレンディングの基本的な仕組みとしては、このようになっています。

■ソーシャルレンディングを利用するうえでの注意



ソーシャルレンディングは、FXや株のように市場や為替によって価格が大きく変動するということがなく、「価格変動リスク」は低い商品ですが、当然ながら投資商品であるからにはリスクが存在します。
ソーシャルレンディングを利用するうえでの注意点やリスクを簡単にまとめると、下記のような点が挙げられます。

<ソーシャルレンディングを利用するうえでの注意点・リスク>
・借り手企業の貸し倒れによる元本損失リスクがある
・原則、期間中の解約・資金の途中引き出しができない(資金の流動性が低い)
・ソーシャルレンディングの運営事業者(会社)が経営破綻した場合の保護制度が、現時点ではない
・現状ではNISAなどの税制上の優遇措置がないため、投資した利益にかかる税負担が大きい(現状、分配金の支払い時には事業者より合計20.42%が源泉徴収されている)

ソーシャルレンディングを利用するうえで注意すべきなのは、やはり元本損失リスク流動性の低さでしょう。お金を貸すという行為には、一定数貸し倒れ(投資した資金を返してもらえない)というリスクが存在します。
また、ソーシャルレンディングでは貸金業法によって融資先(投資先)の開示が禁止されているため、投資家からすると融資先がわからないまま、投資をすることになります。
中には担保・保証ありのファンドや融資先の企業名を一部公開しているファンドも出てきているため、必ずファンドの条件は細かいところまで確認するようにしましょう。

また、原則解約や資金の途中引き出しができないため、生活資金ではなく、余剰資金を利用して投資することをおすすめします。
ソーシャルレンディング自体、非常に新しいサービスです。したがって、株式や投資信託などに比べて、運営会社が破綻してしまった場合の利用者保護制度や税制上の優遇措置など、多くの課題があります。

しかし、政府が「貯蓄から投資へ」といった資産形成のありかたを目指している中で、今後ソーシャルレンディングサービスの利用者が増えていくと、政府も何らかの対策を検討し、これらの環境が改善されていく可能性は十分あります。
ソーシャルレンディングの利用を検討している人は、今後の動向に注視しつつ、現状のリスクや注意点を理解しておくことが重要です。

■未知数な部分も存在しつつ、投資先としての期待度は大きい

ソーシャルレンディングはまだまだ発展途上のサービスですので、仕組みとして未知数な部分も多いでしょう。しかしながら、投資先としての期待度が大きいのも事実です。
ソーシャルレンディングの最新情報をキャッチしつつ、ご自身のライフスタイルに合った融資先(投資先)を見つけてください。

※この記事は2017年11月時点の法律・情報にもとづき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。

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