家計
消費増税後のお得を逃すな!キャッシュレス・スマホ決済に備えよう

日本はキャッシュレス化が非常に遅れています。これを進める目的と、消費増税後の景気対策として、キャッシュレス決済をするとポイントが還元されるサービスが導入される見込みです。
時代の趨勢でもあり、キャッシュレス化へ向けて準備をしておく必要がありそうですが、メリットや注意点なども押さえておきましょう。
■時代はキャッシュレス決済。消費増税でポイント還元
日本はキャッシュレス決済が遅れています。
経済産業省の資料によると、割合が高い順にみると、韓国89%、中国60%、カナダ・イギリス55%、オーストラリア51%であるのに対し、日本は18%と低めです。
(参照:経済産業省 [「キャッシュレス・ビジョン」])
現金での決済は経済効率も良くないことから、政府はキャッシュレス化を推進しています。それもあって、2019年10月に消費税が8%から10%に上がる際には、景気対策の1つとして、キャッシュレス決済時のポイント付与も導入される見込みです。
消費税増税後は、翌年2020年6月までの間は、クレジットカードや電子マネー、QRコード等を活用して、キャッシュレスで代金を支払えば、中小規模の店舗であれば5%、大手系列の店舗なら2%のポイント付与が検討されています。ポイント分は税金でまかなわれるとのこと。
ソフトバンクとヤフーが共同で進める「PayPay」は、2018年12月に「100億円あげちゃうキャンペーン」(20%還元、1人最大5万円まで)を行ったものの、10日間で予算に到達して終了。その後、「LINE Pay」も12月末日までを期限として20%還元キャンペーンを開催しました(1人最大5000円まで)。
キャッシュレス決済の覇権争いもあって、今後も大小さまざまなキャンペーンが行われるものと考えられます。キャッシュレスの波に乗り遅れると、お得を取りこぼす可能性もあります。
■キャッシュレスの方法は?
キャッシュレス決済の方法には、大きく分けると次の4つがあります。
- クレジットカード
- デビットカード
- 電子マネー(ICリーダー系)
- 電子マネー(QRコード系)
電子マネーはスマホにアプリをダウンロードして利用するものが多いことから、「スマホ決済」とも呼ばれますが、ここでは上記の分類のまま解説します。4つのグループの概要を整理したのが表1です。
表1 キャッシュレス決済の方法(概要)

特に最近増えているのが、前出の「PayPay」や「LINE Pay」が含まれるQRコード系の電子マネーです。店側のコスト負担や決済手数料の負担が軽くて済むといった理由から、今後、利用が増える可能性が高いと見られています。中国などで普及しているのもこのタイプです。
今後、少額の支払いはこうした「●●PAY」が標準形になるかもしれません。「PayPay」や「LINE Pay」は個人間送金も可能で、「LINE Payでお年玉を送った」などという話もちらほら聞かれました。
■電子マネー(QRコード系)のメリットと注意点
では、これから利用が広がるとみられる電子マネー(QRコード系)に限定して、利用する側にとってのメリットと注意点を整理しておきましょう。
メリットとしては次のようなものが考えられます。
メリット
- アプリをダウンロードしてチャージを済ませれば対象店で使える
- 現金がなくても物やサービスを購入できる
- 使用した額に対してポイントがつき、現金として使える
- 同じアプリをダウンロードしていれば、手数料無料で送金ができる(PayPay、LINE Pay)
- 家計管理ソフトがセットされている場合もある
一方、注意点としては次のようなものが挙げられます。
注意点
- アプリをダウンロードしてチャージを済ませれば対象店で使える
- 現金がなくても物やサービスを購入できる
- 使用した額に対してポイントがつき、現金として使える
- 同じアプリをダウンロードしていれば、手数料無料で送金ができる(PayPay、LINE Pay)
- 家計管理ソフトがセットされている場合もある
利用できる店舗が限られるということは、普段使っている店舗などが対応している電子マネーを複数利用することになりますが、2、3に絞ることも大事です。
また、スマホ紛失・盗難時の不正利用に備えてパスワードをかけることは必須ですし、セキュリティの問題で不正利用の可能性もあるため、補償がついていることを確認して電子マネーを選ぶべきでしょう。
お金の使いすぎについては、家計簿などでコントロールすることが大事です。電子マネーのアプリによっては使った分が自動的に家計簿にまとめられるサービスがついているものもあります。
消費増税後もキャッシュレス決済で、お得生活を目指したいものですね!
※この記事は2019年1月時点の法律・情報にもとづき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。