住まい
シェアリング・エコノミーで、乗り物は所有からシェアする時代に!

最近、よく耳にするようになった「シェアリング・エコノミー」。インターネットを介して個人間でシェア(貸借、売買、提供)をする新しい経済の動きのことです。
シェアの対象は、現状では、場所、乗り物、モノ、人・スキル、お金の5つに分類されています。なかでも、乗り物(車・自転車)は、最も進んでいる分野のようです。今や、乗り物は所有する時代からシェアする時代に入ったようです。
■カーシェアリング、ライドシェア…車のシェアの仕方もいろいろ!
車がないと生活できない地域に住む人たちや車が大好きな人たちは別ですが、首都圏を中心に車の維持費が高い地域では、節約やエコに対する意識の高まりから「車を所有しない」ことを選ぶ人たちが徐々に増えています。とはいえ、重たいモノやまとめて買い物をしたモノを家まで運ぶ、家族の送迎、ちょっとした遠出に車を使いたいときもあります。
そんなニーズに応えるために、比較的最近、「カーシェアリング」 というサービスが登場しました。
カーシェアリングは、個人間ではなく、事業者(会社)を介して、他人と車をシェアする仕組みです。
この仕組みは徐々に浸透しつつあります。
車を利用したい人は、事前に会社に会員登録をし、利用したいときにスマホやパソコンで予約します。ステーションと呼ばれる駐車場に置いてある車を、ICカードで開錠して利用し、使い終わったら元のステーションに戻します。いつでも、好きなときに利用でき、15分程度の短時間でも借りられる手軽さがメリットです。
料金体系は、会社ごとに異なり、初期費用、月額基本料、利用料金 (時間料金・距離料金・サービス料金などに分かれていることも)で構成されています。
初期費用 は入会時のICカード発行手数料で1,000円~1,500円程度です。Suicaなどをカーシェアリング用に設定できる会社もあり、その場合の初期費用は無料です。
月額基本料 は1,000円程度で、利用料金に充当できる会社もあります。利用料金は車種によっても違いますが、15分200円程度が一般的。手軽さがメリットとはいえ、月額基本料を消化できるくらいの時間を利用しないと元が取れなさそうです。
最近では、個人間のカーシェアリングを仲介するサイトも登場し始めています。これは、車のオーナーと、車を借りたい人を直接カップリングする仕組みです。オーナーは貸したい・貸せるときの情報をサイトに掲載し、借りたい人は借りたい日時・車種・料金などの条件が合えば借りるというものです。
憧れのスポーツカーや外車でのドライブ、大きめの車で家族・友人とのレジャーに使うなど、レンタカー感覚で利用できます。車のオーナーは、使わないときに貸し出すことで、車という資産の有効活用ができます。
また、ライドシェアリング(相乗り) を仲介するサイトも。これは、見ず知らずの人を目的地まで相乗りすることをサポートするサービスです。何人かで相乗りするので、割安な料金で移動できます。ただ、知らない人と車という密室である程度の時間、一緒に過ごすのはイヤという人には利用できないサービスですね。
今後、個人間のカーシェアリングやライドシェアリングのサービスが増えていきそうです。
■ちょっと自転車を利用したいときも、シェアサイクルを活用できる!
自転車は、車に比べれば、購入代金やメンテナンス費用、保険料は安いですが、それでも維持費はかかります。それに、自宅の最寄り駅近くの駐輪場を借りれば、そのお金がかかります。
そこで、自転車も所有から他人とシェアする「シェアサイクル」というサービスが登場しています。節約とエコ、車の渋滞緩和の観点で、都市部を中心に広がりつつあります。
シェアサイクルは、自転車シェアリング、コミュニティサイクル、サイクルシェア、都市型レンタサイクルなどと呼ばれていますが、基本的には同じ仕組みです。
最初に、事業者(会社)に会員登録します。すると、複数のサイクルポート(駐輪場)にある自転車を借りられます。返却は、借りたサイクルポートとは別のところでもOK。
借り方には、2つあり、予約せずに借りる場合は登録したICカードかスマホをかざす、予約して借りる場合はスマホでパスコードを発行して借ります。料金は、おおむね30分で100円から150円程度とリーズナブルです。
なお、シェアサイクルに関しては、今のところ、個人間の自転車のシェアを仲介するサイトはないようです。
みなさんも、車や自転車の乗り物は、所有するのかシェアするのか、どちらの方が自分たちの生活感に合うかを考えてみてはいかがでしょうか。
※この記事は2019年3月時点の法律・情報にもとづき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。