家計
100万円貯金を達成するためのテクニックは?
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100万円という金額は、家具やぜいたく品の購入やマイホームの頭金などにもなる金額です。
「ある程度まとまったお金」として捉える人も多いのではないでしょうか。
100万円の貯金がある人とない人では、今後のライフプランに影響が及ぶことは明白。
そこで今回は貯金の目標額を100万円と想定したときに、実践すべき貯金テクニックをまとめました。
貯金するための下準備
貯金を成功させるためには、貯金の目的と実施期間を明確にしておくことが大切です。
貯金の目的を明確にする
まず、100万円を貯金する目的を明確にすることが大切です。
「お金があったほうが安心だから」と漠然とした理由で貯金を始めても、長続きさせることは難しいでしょう。
「結婚資金」や「マイホームの頭金」など、貯金する目的を持ったほうがモチベーションもキープでき、ゴールも明確になります。
貯金期間を決める
100万円という目標金額が決まっているのであれば、思い切って貯金する期間も定めましょう。
開始から1~3年以内の期間で設定し、そこから逆算して毎月の収支と貯金額、ボーナス時に貯金する金額を設定します。
貯金期間を長くとりすぎると、ゴールが遠のいてモチベーション低下につながるため要注意です。
100万円の貯金で得られる効果
100万円という金額は、貯金をするうえで多くの人が壁を感じる金額だとされています。それだけに、100万円の貯金は精神的にも金銭的にも大きな影響を与えるのです。
100万円の貯金がもたらす具体的な効果の一例をご紹介します。
精神的な余裕が生まれる
貯金があると、やはり精神的な余裕が生まれるもの。思わぬケガや病気に見舞われても、100万円という貯金があればゆっくりと治療や休養に専念できます。
家電の故障や家の思わぬトラブル、慶弔費が必要になったときにも、ある程度の余裕を持って対応できるでしょう。
貯金が楽しくなる
100万円という金額は、貯金をはじめた人が最初に直面する壁です。だからこそ「100万円を貯金した」という事実は大きな達成感や喜びにつながります。その達成感と喜びが「もっと貯金したい」という気持ちを呼び起こし、貯金そのものが楽しくなるのです。
ゲーム感覚で貯金を楽しめるようになったら、立派な「貯蓄体質」になったといえます。
自制心が生まれる
多くの人は、100万円を一気に使い切るという経験がありません。金額の大きさから「ここぞというときに使おう」、「いざというときのために手を付けないでおこう」という心理が働き、結果的に自制心が生まれます。
貯金が苦手な人こそ、周囲に協力してもらったり、支出を見直したりして100万貯金に挑戦してみましょう。それまでの金銭感覚に、大きな変化が現れるはずです。
100万円を貯金するための基本
貯金する金額と目的、貯金期間を決めたら、貯金を実践していきましょう。
以下では、基本の貯金テクニックをいくつかピックアップしました。貯金は金額にかかわらず、基本的なテクニックを地道に実践することが大切です。
家計簿をつける
家計簿は、自身の出費の傾向や毎月の支出を記録できるツールです。食費や日用品、各種固定費などの出費を項目別に書きこんでいき、収入と照らし合わせて家計を管理します。
とくに「毎月赤字ギリギリ」という方は、家計簿を使って使途不明金(何に使ったかわからないお金)や無駄遣いを洗い出しましょう。何となく使っていたお金が積もり積もって、毎月の赤字につながっていたことがわかるはずです。
最近では既製品のほか、家計簿アプリも多数登場しています。自身に合った記録方法を選んで、家計簿をつけていきましょう。
「自分の見やすいようにカスタマイズをしたい」という人は手書きの家計簿、「スマホでスピーディーに支出を記録したい」という人は家計簿アプリが向いています。
先取貯金を実践する
毎月確実に貯金するコツは、先取貯金をすること。銀行で定額自動入金サービスを利用して、決まった金額が自動的に貯金用口座へ毎月入金される仕組みを作りましょう。
毎月の貯金額は、収入の1~2割程度を目安にするのがおすすめ。
「結婚資金」「老後資金」「マイホーム資金」と、目的別に独立した口座を作るのも手です。
固定費の見直し・節約
固定費とは、家賃や通信費など毎月必ず支払う費用です。毎月かかるコストですので、固定費を見直すだけでも大きな節約効果が期待できます。
たとえばスマホの料金プランのグレードを下げたり、思い切って格安スマホへ機種変更したりするだけでも効果的。
生命保険の保障内容を見直したり、あまり使っていない定額サービスを解約したりするのも有効です。
思い切って、家賃の安いアパートへ引っ越すのも良いでしょう。
光熱費の見直し
光熱費の削減にもチャレンジしましょう。
たとえば電気代は、電気プランを見直すことで削減できるケースがあります。「夜間によく電気を使う」、「平日昼間はあまり電気を使わない」というように、ライフスタイルに合った電気代プランに乗り換えるのがおすすめ。プランを見直すことで、「ライフスタイルに見合わない電気代を支払っていた」ということにも気づけるかもしれません。
口座を分けてお金を分類
普段使い用の口座とは別に、貯金用の口座を開設しておきましょう。口座の管理が大雑把だと、必要なタイミングが来る度にお金を引き出してしまいなかなか貯金が進みません。
そこで、「いつでも使える貯金」と「目標のために貯めている貯金」「運用資金にあてる貯金」の3パターンにお金を分類し、それに合わせて口座を分けるのがおすすめです。
「いつでも使える貯金」は、いざというときの生活費として貯めておくお金です。病気やケガで収入が減ったり、急な慶弔費が必要になったりした場合、ここからお金を引き出して使います。緊急用の貯金口座があれば、金銭的にも精神的にもゆとりが生まれ、「またお金を使ってしまう」という罪悪感も湧きません。
「目標のために貯めている貯金」は、今回のテーマである100万円貯金など、明確な目標のもと貯めるお金です。
最後の「運用資金にあてる貯金」は、前述した貯金項目から余ったお金を管理する口座です。この口座は、あくまで貯金できる金額に余裕があるときに活用しましょう。余裕のないときは、無理に捻出する必要はありません。
外食は控えめに
小さなことですが、外食は控えるのがベター。1回の食事で大きな出費になってしまいます。同じく、コンビニ弁当に頼りがちな方も要注意です。
節約と健康に配慮するなら、できるだけ自炊しましょう。ランチをカフェの食事から手作りのお弁当にするだけでも、1日の出費はかなり抑えられます。何より、好きなものやおいしいものを自分の手で作れることはとても楽しいこと。自炊が楽しくなれば、「より安い食材でおいしいものを作ろう」という意識が芽生え、結果的に節約へつながります。
消耗品・食材ストックの確認はこまめに
洗剤やアメニティなどの消耗品、食品のストックはこまめに確認しましょう。あわせて、収納・整理に気を配ることも忘れずに。
消耗品や食材がきちんと整理されていないと、どこに何があるのかをきちんと把握できません。その結果、すでにあるものを無駄に買ってしまったり使わない日用品が溜まったりしてやりくりの邪魔になることも。ストックの確認と定期的な整理整頓は、QOL向上だけでなく家計管理においても重要なタスクなのです。
目標を段階別に考える
100万円は大きな金額。「自分には無理な金額だ」と思う人もいるかもしれません。そんなときは一気に100万円を貯金するのではなく、「10万円貯金を10回」、「25万円貯金を4回」というように金額と段階を分けると良いでしょう。これならある程度「自分にもできそう」と思えるのではないでしょうか。
「10万円貯められた」、「25万円貯められた」という達成感が各段階で味わえるので、モチベーションも低下しにくいのが特徴です。金額に区切りをつけることで自分の現在地が見えて、「終わりが見えない」という心理的な負担も減らせます。
100万円貯金を阻むNG習慣
普段何となくやっていること、良かれと思ってやっていた習慣が、100万円貯金を阻んでいるかもしれません。
以下で、具体的なNG習慣例をご紹介します。
極端な節約をする
貯金初心者の方は、極端な節約に走って一気にお金を貯めようとします。強い意気込みを持つことは大切ですが、身を削ってまで節約するのはやめましょう。無理な我慢を続けた結果、心身のバランスを壊してしまっては元も子もありません。
「習い事の頻度を減らす」、「コンビニ弁当は週2回までならOKだけど、お昼は必ず自炊のお弁当にする」というように、無理のない範囲で節約できるラインを探りましょう。
ボーナスや臨時収入でしのぐ
毎月の赤字を、ボーナスや臨時収入で穴埋めしている人は要注意です。
理想は、毎月のお給料から家計を管理し、やりくりをする力を身につけること。ボーナスや臨時収入頼みで何とかしている状態は、根本的な「貯金体質」になっているとはいえません。
残った分を貯金する
「とりあえず必要な生活費を使って、残ったお金を貯金する」というスタイルはおすすめできません。
手元にお金が残っていると、つい手をつけてしまうのが人間です。せっかく余ったお金も使い切ってしまうか、貯金に回せたとしても金額としてはごくわずかというケースに陥りやすいのです。
貯金の基本は「先取」。お給料が入ったらすぐに貯金する金額を確保して、残ったお金でやりくりするのが基本です。
固定費をしばらく見直していない
毎月の固定費を、何となく払い続けているという人は少なくないはずです。しかし固定費は、毎月の出費において大きなウェイトを占める費目。
「こういうものだ」と思って放置する前に、「削減できるところはないか」、「必要のないお金を払っていないか」という点を見直すことで大きな節約につながることもあります。
付き合いを断れない
「誘われたら断れない」、「飲み会にはとりあえず参加してしまう」という人も要注意。周囲との交流は確かに大切ですが、声がかかる度に出向いていては貯まるものも貯まりません。
「飲み会は月〇回・〇〇円まで」というマイルールを決めてブレーキをかけましょう。もちろん、交流をキッパリとやめる必要はありません。無理のない範囲で節約しつつ、楽しむ時間もしっかり確保するのが貯金を長続きさせる秘訣です。
一度に大きな金額を貯金しようとする
100万円は大きな金額。貯金が0、または少ない人がすぐに貯められる金額ではありません。貯金に区切りや段階を設けず、一気に貯めようとすると息切れを起こして挫折しがち。そうなる前に、小さな成功体験を積み重ねてモチベーションを維持し、コツコツと貯金を続けるほうがより確実なのです。
まずは月数千円からスタートして「自分でも貯金できた」という成功体験と自信を身につけることで、貯金を続けられます。
支払い方法別の支出管理ができていない
現金のほかに、クレジットカードや電子マネーもよく使う人は要注意です。
支払方法が複数あると、それぞれの明細や請求書を確認する必要があります。そうなると支出を管理しにくくなり、スムーズに家計管理ができません。クレジットカードと電子マネーを紐づける、支払い方法を絞り込むなどして、支出管理の方法を整理しましょう。
貯金・家計管理のことならFPに相談するのもアリ
「自分に合った貯金方法がわからない」、「どう家計管理をすればいいのかわからない」という人は、ファイナンシャル・プランナー(FP)に相談するのがおすすめ。
お金の専門家であるFPに相談することで、家計の問題点やライフスタイルに合った貯蓄方法がわかります。
ニッセンライフの「FPナビ」は、全国のFP事務所と提携。
家計管理や貯金のこと、住宅購入資金など、お客さまのお悩みに合わせてFPを紹介・相談ができます。
貯金・家計管理のご相談では、置かれている現状を具体的にお聞きして問題点を一緒に洗い出します。
そのうえで、結婚や出産、マイホームの購入など各ライフイベントに向けたキャッシュフローのシミュレーションを実施。
丁寧なヒアリングのもと、お客さまのお悩みに合ったアドバイスをします。
専門知識・経験ともに、ニッセンライフが認定したFPだけをご紹介。何度でも無料で安心してご相談いただけます。
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※この記事は2021年11月時点の法律・情報に基づき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。