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全国で広がる自転車保険加入義務化! 自転車を取り巻くリスクについて考えてみよう

全国で広がる自転車保険加入義務化! 自転車を取り巻くリスクについて考えてみよう

2015 年 10 月、全国で初めて自転車利用者に対する自転車保険(自転車損害賠償責任保険)への加入を義務付ける条例が兵庫県で施行されました。“県内で自転車を利用する人全て”が自転車保険への加入が義務となります。

■ 兵庫県に続き、大阪府・滋賀県でも。義務化の背景にあるもの


兵庫県に続き、2016 年 7 月には大阪府、そして 10 月には滋賀県で加入義務化が始まります。多くの人が日常的に「足」として利用する自転車ですが、各自治体がこうした自転車保険への加入義務を開始している背景として、エコで健康志向の乗り物である自転車の利用がより一層社会の要求として促進されていること、その反面で自転車事故の被害が大きく損害賠償が高額となるため被害者と加害者の双方を苦しめているということがあげられます。
【自転車による高額賠償事例】 ※2016 年 9 月時点の調査にもとづくものです

損害賠償額 事故の概要
9,266万円 男子高校生が昼間、自転車横断帯のかなり手前の歩道から車道を斜めに横断し、対向車線を自転車で直進してきた男性の会社員(24歳)と衝突。男性会社員に重大な障害(言語機能の喪失等)が残った。

(東京地方裁判所、2008年6月判決)
9,521万円 男子小学生(11歳)が夜間、帰宅途中に自転車で走行中、歩道と車道の区別のない道路において歩行中の女性(62歳) と正面衝突。女性は頭蓋骨骨折等の傷害を負い、意識が戻らない状態となった。

(神戸地方裁判所、2013年7月判決)
4,746万円 信号無視をした会社員の男性 (46 歳)の自転車が横断歩道を渡っていた女性(75歳)と衝突し、歩行者の女性は死亡した。

(東京地方裁判所、2014年1月判決)


(※)賠償額とは、判決文で加害者が支払いを命じられた金額です

こうした高額な賠償を確実にし、被害者も加害者も守るための保険が自転車保険なのです。

■ そもそも、自転車事故ってそんなに多いの?自転車事故の実態とは

自転車は老若男女問わず、身近で気軽な乗り物ですが、気軽だからこそ気の緩みが出てしまい、つい乗るときのルールを軽視しがちです。しかし、自転車は道路交通法では「軽車両」であることを忘れてはいけません。
ここ数年、交通事故件数に占める自転車事故件数の割合は 2 割程度で全体の件数自体は減少傾向です。しかし、事故件数は減っていても自転車事故による死傷者数はそれほど減っていません。自転車を走行中に死亡した人のうち 7 割以上が法令違反者で、特に 65 歳以上の違反者は全年齢層の平均を超えています。(参照:警察庁「平成 27 年中の交通死亡事故の特徴及び道路交通法違反取締状況について」)違反の大半が安全不確認・ハンドル操作不適・一時不停止といった理由で、どれも少し注意を払って運転していれば防げるようなものばかりですが、こうした違反が少なくならないのは、やはり気軽さゆえのルールの軽視が根本にあるからなのでしょう。
65 歳以上の違反者が多い理由は定かではないですが、昔から自転車に慣れ親しんできた世代の人は、自転車が軽車両であるという意識が薄いのかもしれません。しかし、2013 年に道路交通法の一部が改正され、自転車への取り締まりは、それまでとは異なり厳しいものになっています。先の事故事例の被害の深刻さと賠償額の大きさからもわかるとおり、「たかが自転車」でルールやマナー違反を看過してくれるような社会ではなくなっています。この機会にあらためて自転車で走行するときのルールを見直しすることが大切です。

■ 自転車保険への加入、そのまえに。

自転車は、利便性と気軽な乗り物であるという一面とは裏腹に、高いリスクを内包している乗り物であることがわかりました。まずは自転車の危険性と交通ルールを正しく理解したうえで走行することが何よりも大切なことですが、それでも偶発的に発生してしまう事故に備えるため自転車保険への加入を考える場合、加入の前に補償の重複がないかどうかを必ず確認しておきましょう。
自転車保険(個人賠償責任保険)は、自分でも知らない間に同等の補償を持っている場合があるのです。多くは火災保険・傷害保険などとセットになっているケースです。現在加入中の損害保険等に個人賠償責任補償が付いているかどうか、また自転車事故は対象なのかどうか。加入している保険の内容をあらためてチェックしてみましょう。
他に、自転車そのものにかける保険として、TS マーク付帯保険等があります。「TS マーク」は、自転車安全整備店に勤務する自転車安全整備士が、点検整備した安全な「普通自転車」に貼るシールのことです、傷害保険と賠償責任保険が付帯されており、わざわざ保険の加入手続きをする必要がありません。補償の対象は、点検整備された自転車そのものになります。ただし、TS マークの有効期間は記載されている点検日から 1 年間です。「既に貼ってある」という方は、日付の確認をして、補償の有無を確認しましょう。

もし、これらの保険・補償を全く持っていない人で日常的に自転車を多く使う場合、通勤・通学路で自転車の走行が多い場合、子どもがまだ小さく他人にケガをさせるのが心配な場合は、自転車保険の加入を検討してみてはいかがでしょうか。

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