住まい
地震大国・日本。災害時の備えは、最低限何を準備すべき?
島国であり、多くのプレートがぶつかる場所にある日本は、地震大国として知られています。1995 年に発生した阪神・淡路大震災を始めとして、新潟県中越地震や東日本大震災、2016 年の熊本地震など、ここ 20 年近くの間にも多くの大地震・津波の被害が発生しています。
また大地震の後には付随して火山の噴火などが起こるというデータもあります。
地震に代表されるこれらの災害は、いつ起こるのか予測が難しいものです。そのため、もしものときに備えて日頃から準備しておくことが大切です。そこで今回は、最低限必要な災害対策についてご紹介します。
■ 災害に備えて用意しておくべき必需品
災害に備えてまず準備しておきたいものとしては、非常用の持ち出しバッグがあります。非常用持ち出しバッグは、被災した際に必要になるであろうものを詰め込んだバッグのことです。被災後に避難所でしばらくの間避難生活を送ることになった場合、生活するうえで最低限必要な備えとして、東日本大震災以降には用意する人も増えています。
【非常用持ち出しバッグの中身】
・飲料水
・簡易食料品
・救急用品
・ヘルメット(防災頭巾)
・マスク
・軍手
・懐中電灯
・携帯ラジオ、予備電池
・携帯電話の充電器
・使い捨てカイロ
・着火道具
・簡易トイレ
・ティッシュ、ウェットティッシュ
・ナイフやハサミ
・貴重品(預金通帳、印鑑、現金、健康保険証など)
などがあります。女性であれば生理用品、赤ちゃんのいる家庭なら粉ミルクや紙おむつ、離乳食なども必要となります。非常用持ち出しバッグは自分で用意することもできますが、一式がセットになっているものも販売されているため、そういったものを活用することで手軽に用意することが可能となります。
また、断水や物資が届かない状態で生活することを考えて飲料水や食料はある程度多めに備蓄しておくといいでしょう。たとえば飲料水の場合、非常用持ち出しバッグには 1 日分である 2L を入れておき、それとは別に 3 日分ほどストックしておくと安心です。食料も同じく 3 日分ほどを備蓄しておくのが望ましく、カップ麺や缶詰、レトルト食品といった手間がかからないものを選び、定期的に賞味期限をチェックし新しいものに取り換えられるようチェックシートを作って管理することも大切です。
■ 家具の配置にも注意が必要
地震が起きた場合、建物の倒壊などに巻き込まれて亡くなったり、大ケガをしたりといったことがあります。また、倒壊までいかずとも、家具などの下敷きになって亡くなったり大ケガをしたりといったケースもあります。本棚やタンス、食器棚などは、しっかりと自立しているように見えますが、地震で揺れた場合には驚くほど簡単に倒れてしまいます。そのため、家具が倒せないよう配置にも注意する必要があります。
家具が倒れないようにするためには、壁に固定することが大切です。L 字型の金具などで壁と家具を固定できれば、倒れてくる心配はほとんどなくなります。賃貸などで壁に穴が開けられないという場合には、天井との間にポール式器具を入れて固定するのもいいでしょう。
また、寝室や子供部屋などにはできるだけ家具を置かず、置く場合でも背が低い家具を出入り口から遠い場所に置くようにしましょう。こうすることで、より危険を減らすことができ、いざというときの避難の妨げになりません。
■ 災害時に便利なアプリを導入
近年災害が多いことから、スマートフォン用の防災アプリもいくつか登場しています。こうしたものをインストールしておけば、災害の状況を素早く把握することができます。
たとえば、「Yahoo!防災速報」。このアプリは、地震や豪雨、津波、噴火などさまざまな災害に対応しており、避難情報も確認することができます。最大で 3 つの地域を設定することができるため、自宅以外にも実家や勤務先がある地域の速報も受け取ることができます。また、災害時には応急手当が必要となる場面もあります。そうした場面では、「救命・応急手当の基礎知識 for ポケットメディカ」が役に立ちます。症状別に応急手当を探すことができるほか、ケガや事故時の手当方法や心肺蘇生方法、止血法などさまざまな対処法を知ることができます。
日本は災害が多い国であり、これから先も大きな地震の発生が予測されています。こうした事態が起こったときに焦らず冷静に対処するためにも、もしものときの備えはしっかりとしておきましょう。
※この記事は 2016 年 11 月時点の法律・情報にもとづき作成しているため、将来、法律・情報・税制等が変更される可能性があります。
ファイナンシャル・プランナーへの相談はこちら