健康
ワクチンだけで安心してない?改めて知っておきたい、インフルエンザに「かからない」「うつさない」基本対策

日本では、毎年12月~翌年3月頃にかけてインフルエンザが流行する傾向にあります。インフルエンザは高熱や関節の痛みを伴い、場合によっては重症化することもあるため、しっかりと対策しておく必要があります。インフルエンザ対策としてはワクチンが有名ですが、ワクチンを打ったからといって必ず防げるというわけではありません。インフルエンザを防ぐためには、一人ひとりがかからない、うつさないための対策を行う必要があります。
そこで今回は、改めてインフルエンザがどういった感染症であるか、どのように対策すればいいのかについて考えます。
■インフルエンザの特徴
インフルエンザには風邪とよく似た症状もありますが、これらは根本的に異なるものです。
風邪もインフルエンザも、発熱や咳、喉の痛み、鼻水といった症状があります。しかし、インフルエンザの場合は38℃以上の極めて高い熱が出ることが多く、風邪に比べて急に発症します。高齢者や幼児、妊婦、持病がある人などは、肺炎や脳症といった重度の病気を併発する可能性が高くなります。
インフルエンザの感染経路は、基本的に2種類です。ひとつは飛沫感染。感染者のくしゃみや咳などと一緒にウィルスが放出され、それを吸い込むことで感染します。もうひとつは接触感染です。感染者がくしゃみや咳などをする際に手で押さえると、その手にウィルスが付着します。その手で周囲のものを触ることでウィルスが移り、別の人が触ることで感染が広がります。
インフルエンザにはワクチンがありますが、ワクチンを打ったからといって感染を必ず防げるというものではありません。ワクチンの効果として認められているのは、感染後の発病の可能性の低減、重症化の防止の2つです。そのため、感染自体を防ぐためには、ワクチンに頼るのではなくしっかりとした予防が必要となります。
■インフルエンザの予防対策
インフルエンザを予防する方法としては、まず手洗いをしっかりとすることがあげられます。インフルエンザは飛沫感染と接触感染によって広まります。手洗いをしっかりすることは、接触感染を防ぐことにつながるのです。外出先から帰宅したときや食事を作る前後、食事の前などには必ず手洗いをするようにしましょう。
次に免疫力を低下させないよう、健康管理を怠らないことも大切です。免疫力が低下しているとインフルエンザに感染しやすくなるほか、感染した際に重症化しやすくなります。免疫力を高めるためには、睡眠と栄養バランスのいい食事が重要です。
また、適度な湿度を保つことも、インフルエンザ予防として効果的です。空気が乾燥していると喉の粘膜の防御機能が低下して、ウィルスに感染しやすくなります。そのため、部屋が乾燥しないように注意することも大切です。ウィルスは湿度50~60%程度で不活化率が高まって感染しにくくなるため、これを目安にしましょう。
■うつさないための対策も大切
インフルエンザは自分がかからないことももちろん大切ですが、他人にうつさないための配慮も大切です。インフルエンザウィルスには潜伏期間があるため、熱が下がったあとにも注意が必要です。
他人にうつさないためには、咳エチケットを心がけましょう。インフルエンザは飛沫感染するため、咳やくしゃみが感染の原因になってしまいます。咳やくしゃみがひどいときは、マスクを着用しましょう。マスクを着用していないときに咳やくしゃみをしたくなったときには、周囲の人から顔を逸してティッシュなどで口と鼻を覆うようにしましょう。こうすることで、他人にかかることを防ぐことができます。また、咳やくしゃみを手で押さえたあとには、必ず手を洗うようにしましょう。接触感染の原因となってしまいます。
インフルエンザは、重症化すると命の危険もあるウィルスです。ワクチンを打ったからといって安心するのではなく、かからない、うつさないための対策をしっかりと行っておきましょう。
※この記事は2016年12月時点の法律・情報にもとづき作成しておりますが、将来、法律・情報・税制等は変更される可能性があります。
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